※「おつかいありさん」のリズムで

バッタがはねてる　ないている

あなたはいったい　どんなひと

あっちきてちょんちょん　こっちきてちょん

みなみのおやまで　わらびつみ

あなたとわたしと　わらびつみ

あっちきてちょんちょん　こっちきてちょん

ぜんまいとりましょ　だんなさま

あなたをとっても　あいしてる

あっちきてちょんちょん　こっちきてちょん

【元の詩】

喓喓草蟲　趯趯阜螽

未見君子　憂心忡忡

亦既見止　亦既覯止　我心則降

陟彼南山　言采其蕨

未見君子　憂心惙惙

亦既見止　亦既覯止　我心則說

陟彼南山　言采其薇

未見君子　我心傷悲

亦既見止　亦既覯止　我心則夷

【ひとこと】

「亦た既に見、亦た既に覯（まぐわ）えば、我が心の則ち說ぶ」［１］

　ド直球キタ────！　詩経スゲェ！　えっ詩経スゲェ……！　伊勢物語ですら「いきて寝にけり」だぞ⁉︎　源氏物語なんて「餅（もちひ）なむまゐる」だぞ⁉︎　まぐ……⁉︎　（動揺）

　コホン、訳詩にあたっては慎みをもって訳しました。

［１］吉川幸次郎注『中国詩人選集〈第1巻〉詩経国風』上下、岩波書店、一九五八年

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