人生二枚目

二枚貝の種が芽吹き、地面からひょっこりと顔を出した。しかし、実は二枚貝の顔は三枚目であり、前頭部になろうとして双子の親方に入門したが、親方の技術は四枚や五枚も上手で、二枚貝はなかなか上達できなかった。最終的に、二枚貝は親方の二枚舌に巻かれてタン塩ロールキャベツになってしまった。双子親方はその味を絶賛したが、二枚貝は首の皮一枚も残さず死んでしまった。こうして、二枚貝は目が出なかった。


二枚貝は、落ちていた米をテーブルから取って自分で炊いたが、米は腐っていた。二枚貝の口の中の米は赤かったが、茶碗の中の米は赤くなかった。こうして、二枚貝は赤飯饅頭となったが、盲目になってしまった。


二枚貝は金色の美しい光を見たが、何も見ることができなかった。そして、舌と塩のついた黄金色の米饅頭になった。二枚貝はこの饅頭を頬が落ちるほど美味しいと褒めたが、饅頭は首の皮一枚も残さず死んでしまった。こうして、饅頭は盲目となった。


二枚貝は自分たちの二枚貝の主人になったが、金色の美しい光を見たものの、何も見ることができなかった。そして、舌と塩のついた黄金色の米饅頭になったが、やはり首の皮一枚も残さず死んでしまった。こうして、饅頭は盲目となった。


二枚貝は生まれた時から二枚貝殻の間に挟まっており、兄貴分の二枚目は一枚目よりも賢くて器用だと自負していたが、兄弟弟子が仲良くする姿を見て嫉妬心を抱いた。


ある晩、お腹がすいた二枚目は近くのコンビニに行こうとしたが、開けた扉の向こうには一面の砂漠しかすると、二枚目は自分がどこにいるのか分からない中、やがて一枚目に出会いました。一枚目は驚きながらも、二枚目を抱きしめて、「兄弟弟子が仲良くすることが大切だよ」と励ましました。


二枚目はその言葉に救われ、一枚目と手を取り合って一緒に闇の中を歩き始めました。二枚目は自分たちがどこに向かっているのか分からない中、一枚目と手を繋いで歩き続けました。すると、二枚目は再び金色の光を見ました。この光は、彼らが辿り着いた「饅頭の国」のものでした。


二枚目はこの国で、自分たちが二枚貝の種から生まれたことを知りました。そして、この国で出会った人々に支えられて、自分たちもまた、他人を支えることができるようになりました。二枚目は自分が盲目になってしまったことを悔いつつも、自分たちが出会った人々に感謝しながら、新しい人生を歩んでいくのでした。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

二枚貝の種が芽吹きひょっこり地面から顔を出した。 水原麻以 @maimizuhara

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ