二枚貝の種が芽吹きひょっこり地面から顔を出した。

水原麻以

二枚貝の種が芽吹きひょっこり地面から顔を出した。

二枚貝の種が芽吹きひょっこり地面から顔を出した。

二枚貝の種が芽吹きひょっこり地面から顔を出した。二枚貝の顔は実は三枚目なので前頭になろうと双子部屋に入門したが親方が四枚も五枚も上手でだった。二枚貝は面の皮が厚い親方の二枚舌に巻かれてタン塩ロールキャベツになった。双子親方はほっぺが落ちるほど旨いと褒めてくれたが二枚貝は首の皮一枚も残さずに死んでしまった。こうして二枚貝は目が出なかった




だから、ニマイガイは盲目の二枚貝としてこの世に生を受けた。そして、舌と塩のついたロールキャベツになった。二枚目は、ほっぺたが落ちるほどおいしいと絶賛したが、饅頭は首の皮一枚も残さず死んでしまった。こうして、饅頭は盲目となった。


二枚貝は、落ちていた米をテーブルから取って自分で炊いたが、米は腐っていた。二枚貝の口の中の米は赤かったが、茶碗の中の米は赤くなかった。こうして二枚貝は赤飯饅頭となったのである。


二枚貝は金色の美しい光を見たが、何も見ることができなかった。二重の師匠は、ほっぺたが落ちるほどおいしいと褒めましたが、饅頭は首の皮一枚も残さず死んでしまいました。こうして、二枚貝は盲目となった。


ニマイと二枚貝は、自分たちの二枚貝の主人になった。そして、二枚貝は美しい金色の光を見たが、何も見ることができなかった。そこで、舌と塩のついた黄金色の米饅頭となった。二枚貝はこの饅頭を頬が落ちるほどおいしいと褒めたが、饅頭は首の皮一枚も残さず死んでしまった。こうして饅頭は盲目となった。


ニマイと二枚貝は、それぞれの二枚貝の主人になった。すると、二枚貝は金色の美しい光を見たが、何も見ることができなかった。そこで、舌と塩のついた黄金色の米饅頭となった。二枚貝はこの饅頭を頬が落ちるほどおいしいと褒めたが、饅頭は首の皮一枚も残さず死んでしまった。こうして、饅頭は盲目となった。


二枚貝は金色の美しい光を見たが、何も見ることができなかった。二枚貝は金色の美しい光を見たが、何も見ることができなかったので、舌と塩のついた金色の米饅頭となった。こうして饅頭は盲目となった。


ニマイと二枚貝は、それぞれの二枚貝の主人になった。すると、二枚貝は金色の美しい光を見たが、何も見ることができなかった。そこで、舌と塩のついた黄金色の米饅頭となった。二枚貝はこの饅頭を頬が落ちるほどおいしいと褒めたが、饅頭は首の皮一枚も残さず死んでしまった。こうして、饅頭は盲目となった。

ニマイと二枚貝は、自分の二枚貝の主人になった。そして、二枚貝は金色の美しい光を見たが、何も見ることができなかった。二枚貝は金色の美しい光を見たが、何も見ることができなかったので、舌と塩のついた黄金色の米饅頭となった。こうして饅頭は盲目となった。

二枚貝は金色の美しい光を見たが、何も見ることができなかった。二枚貝は金色の美しい光を見たが、何も見ることができなかったので、舌と塩のついた黄金色の米饅頭となった。こうして饅頭は盲目となった。

二枚貝は金色に輝く光を見たが、何も見ることができなかった。二枚貝は金色に輝く光を見たが、何も見ることができなかったので、舌と塩のついた黄金の饅頭となりました。このようにして、その味の良さで評判だったのです。こうして饅頭は盲目になりました。

ニマイと二枚貝は自分の二枚貝の主となった。そして、二枚貝はその金色の輝く光を見たが、何も見ることができなかった。そこで、舌と塩のついた黄金色の米饅頭となって死んだ。この話は盲点につながります。

二枚の貝殻の間にはさまって生まれた。二枚目の兄貴分として、弟分の一枚目より先に生まれてきた。二枚目は一枚目よりも賢いことを知っていた。しかし一枚目は何事も要領よくこなすのが得意なので自分から見ても器用貧乏な気がした。二枚目は一枚目にコンプレックスを抱いていたため、兄弟弟子が仲良くする姿を見て嫉妬心を抱いた。

ある晩のこと、お腹がすいたので二枚目は近くのコンビニに行こうとした。ところが戸を開けるとその外には一面の砂漠が広がっているだけだったのだ。

二枚目は外に出た。だがそこに広がっているのは無だ。何も無い。無の世界がどこまでも続いている。それは、ただ砂の海が無限に広がっているだけの空間であった。

二枚目は自分がどこに向かって進んでいるのかさえわからない。自分は一体どこにいるのだろう。

二枚目は何も見えない闇の中をさ迷ううちにやがて気がついた。この世界では、暗闇の中でこそ光は一層輝きを増すということに。二枚目はこの瞬間から盲目となる 僕はいつも二枚重ねになっているんだ。一枚目が表で二枚目が裏なんだ。

ある日、僕の家の前にゴミ箱が置かれていた。そこには二枚重なっている僕たちの写真が捨ててあったよ。僕たちにとってこれはとても珍しいことなので写真を撮ろうとしたんだけどうまく写らなかったのでやめた。

それからしばらくして、今度は別の家の前にも同じようにして二枚重なったまま捨てられている僕たちが捨てられた。でもやっぱりうまく写らないしそれにどうも様子がおかしい。なぜなら片方の僕は泣いていたからだ。もう片方の僕は笑っていた。だからきっと何か楽しいことがあったんだろうね。

だけどその日以来、僕らはずっとそのままの状態である。だから僕らにとってはそれが普通になってしまった。今じゃ何も思わない。それどころか僕らが二枚合わさったことで一つになったように感じるんだ。まるで僕ら自身が一枚の板みたいだよ。

だから君ももうすぐそうなるんじゃないかな。楽しみにしているといいよ。だって君は二枚重なったままだからね。

僕たちは二枚重なって生きているから。

ぼくらはとても仲良しの兄弟です。二枚合わせて一つの人間みたいなものです。二人で一人前。そう思っていました。

ある日、お母さんがぼくらのところにやってきました。

「今日からあんたらの面倒を見ることになったからよろしく頼むわ」

なんということでしょう。今まで一緒に暮らしてきた兄弟は離れ

「ああ……やっと会えた!これで俺も一人前の大人だ!」

と、二枚貝は歓喜しました。

「これからは別々の部屋で過ごしましょうね」

こうして二枚貝は二枚目の弟と離れて暮らすことになりました。二枚貝は新しい主人から与えられた部屋の窓

「おい、二枚貝!こっち来い。一緒に飯食おうぜ」

一枚目の弟の声がします。

「いいか、絶対に窓から出るんじゃねえぞ?絶対だからな!?わかったか?」

一枚目の弟の声は不安げに揺れています。

「でもさみしいよ。怖いよ。僕を一人にしないで」

「安心しろ、俺たちは同じ場所に存在している。お前がいなくなったらすぐに見つけ出してやるから。そしたら二人一緒になれる」

二枚貝は涙が出そうになるのを抑えました。

そして夜、月が真上に差し掛かったころ、ついに二枚貝は我慢できなくなりこっそりと家を抜け出し

「あっ……」

こうして二枚貝は二枚とも死にました。

二枚貝は海を漂ううち、一枚目の弟に再会することができました。

「あれっ、一枚目じゃん。久しぶり。元気にしてた?」

と、二枚貝が言いました。しかし二枚目は死んでいたので亡霊が言いました。

「えっ?お兄ちゃん。死んだの?」

一枚目は絶望のあまりピストル自殺しました。

「はあ、また二枚貝に戻っちゃった。あの時も結局ダメだったんだよねぇ。もうちょっと待ってみようかな。もう一枚ぐらい増えてくれるかもしれないしね」

こうして二枚貝はいつまでも待ちましたが、二度と一枚目は生まれませんでした。

そのうち、硬い歯を持った鯛が二枚貝を食い荒らしました。とうとう二枚貝は絶滅したのです。

「よし、次は三枚貝に生まれ変わらせてあげるよ」

と、三枚の貝殻を持って海の中に入っていく少年がいました。

完 3つの扉がある部屋に閉じ込められた男が1人の女と出会い、その女の出した問題を解く話である。この男の名はアケミ、職業

「探偵さんですか。なるほど」

アケミは納得して微笑んだが私は違う。私の名前はケンジという。ただの名無しの男である。

「あなたはどんな謎なら解けますか?」

「私は、そうだな。この三つの扉はどれも鍵がかかっていて開けることができないが、もし仮に私が全ての錠の鍵を持っていたとしたら……。3枚の内2枚は正解で、あと一枚が不正解の問題を出せるかい?」

「そんな問題出せませんよ」

「出せないか。まあいい、例えばの話だ。君は、この中のどの錠を開こうと思っているんだい?」

彼女は少し考える素振りを見せて答えた。

「この真ん中にある錠ですね」

私はその言葉を待っていたとばかりに口を開いたが、彼女の次の言葉に遮られた。

「もちろん正解は左上の扉の錠を開けることですよね?」

「ちがーう。右下の扉を開けるのが正解だよ。ちなみに、どうして中央を選ぶんだい?理由はあるのかね」

「えっと。直感ですよ。直感。それに真ん中が一番シンプルだし、一番難しいと思ったんです」

「そう。じゃあ、君。この中なら、誰が怪しいと思う?」

アケミは首を傾げた。

「みんな怪しく見えますけど、あえて言うなら。右下の女性でしょうね。なんだか不気味じゃないですか。この人は」

アケミが指を指したのは、紛れもなく私の隣の女性である。彼女は確かにミステリ

「さすがは、アケミくん。この中に潜む殺人者を見抜くとは。見事。だがしかし残念ながらこの推理は間違いだ。犯人は、この隣にいる彼女だよ。ほら。今にも殺しに掛かって来るだろうさ。彼女が犯人だからね。逃げなさい。ほら早くしないと間に合わない」

「えっ。どういうことですか」

「つまり、これはそういうゲームなのさ」

「じゃあさっきの問題の答えも嘘なんですか」

「それは、もちろん、本当だよ。ただね」

「ただ、なによ。その言い方は、さては嘘つきのくせに調子に乗って、このあたしを騙したわけね。この卑怯もの」

その通りだ。

と言わずにはいられなかったが、今は黙っているべきだ。と判断をして、その通りにすることにした。

「ああ。そうさ。私が君を欺いたんだ。だから、ここから逃げるんだ。ほら急いだほうがいいよ。殺されてしまうからね」

私はアケミを出口へと押してやったがびくりとも動かない。

「無理ですって。体が固まっちゃって、どうしようもないんですよ。足がすくんで、まったく動けないんです。どうにかしてくださいよ。助けてよ。ねえ。助けてよ。こんなの嫌よ。お願いよ。なんとかしてよ」

「無理なものは無理なんだ。君には、ここで死んでもらうしかないんだ。でも、大丈夫だ。君のことは忘れない。短い間だったが楽しかったよ。今までありがとう。またどこかで会えるといいね」

「嫌よ。死にたくない。お願いだから。許してよ。何でもするから、許してよ。お願いよ。なんでもするから、殺さないで」

「分かった。それでは、最後の質問だ。君は、この部屋の中で、誰かを殺したのだろう。それは誰だね。君が殺した人物の名前を言ってごらん。そうすれば、命だけは助けてあげよう」

「分かりました。言います。わたしがこの手で、この手で、この手を使って、この手を握り締め、この手に持ったナイフで、このナイフで、このナイフで、このナイフで、このナイフで、このナイフで、このナイフで、このナイフで、このナイフで、このナイフで、このナイフで、このナイフで、このナイフで、このナイフで、このナイフで」

私は彼女の心臓めがけてナイフを突き立てたが既に息絶えていた。そこで目が覚めたのだけれど、どうやら私は夢を見てい 私は夢を見ながら考えていたのだがどうもうまくいかないものだなと改めて思った。どうやれば上手くできるのかを、考えてみたがやはりよく分からなかった。私は夢の世界での生き方を知らないし知りたいとも思わないのでどうでもよかったが、それとは別にどうしても考えなくてはいけないことがあるのだと、そのことが気になって仕方がなかった。

そのことについて私は真剣に考えた。まず第一に考えるべきなのは何故、ナイフが凶器なのだろう。ナイフには少年ナイフ、少女ナイフ、成人ナイフ、敬老ナイフがある。少年の頃から大人まで一貫して使用できるナイフであるならば、老人が刃物を振り回しているだけのようにも思えてしまって何の意味も無いように思えたし、また少年用のナイフというのは何か違和感がありすぎて受け入れられなかったので除外したとしても、それこそ少年ナイフを刺すことなどは絶対に不可能な気がした。その次に、ナイフが凶器であるということを考えたときに最初に思いついたものは、少年が大人の男性に向かって包丁を何度も振り下ろしたということなのだが、それはありえないだろうとすぐに却下したし、その後すぐに思いついてもみたもののこれもあり得ないのではないかと思い直した。そもそも子供の力で人を殺せるような刃物を作ることができるのだろうかという根本的な問題もあったのでそれもまた、あり得なさそうに感じた。しかし、他に何も思いつかなかったし、結局それが最も妥当なように思われたので、結局そうなのかもしれないと納得することにすると今度は別の問題が浮上した。どうやって人を殺すことができたのかということだ。子供の力だけで殺すことは難しい気がするが、しかし実際に人は死んでいるし、その死体が目の前に横たわっていることも確かで、しかも死因はおそらく失血性ショックによる死亡なのではないかと思われた。

つまり人が死ぬほどの血液を失わせることのできる人間がいるということで、それをどのように行うかを考えなければならない。しかしいくら考えてみても私には全く想像ができない。その前に、そのような方法では到底実現できないのではないのかもしれないと思い始めてきたので一旦、その可能性を考えるのをやめることにした。

そのあとはひたすら、どのようにして人が殺されるかについて、その状況に合うように様々な可能性を考え続け、最終的にはどのような方法であっても構わないからとりあえず人を殺してしまいたいという気持ちになり始めた頃、私の意識は途切れたらしくいつの間にか朝になっていたようだ。

昨夜、眠る直前は眠ろうと思っていたのだがなかなか眠れず寝たり起きたりを繰り返していたせいか疲れが溜まっていたらしいようで起き上がることができなかった。このままずっとベッドの上で過ごしていても良かったが今日は仕事が休みだったので特に用事もないし二度寝をすることにした。しばらく布団の中でうとうとしていると、ドアをノックする音が聞こえたが無視をしていたら静かになったので再び目を閉じた。

それから一時間ほど経った後、もう一度、先程よりも強くドアを叩く音が聞こえてきたが、やはり反応をせずにいたがしばらくして音は消えた。私は、また眠ろうとしたが一向に眠りにつくことができず、仕方なく起きることにした。そして部屋の中を少し歩いたところで足元にあった本に蹴つまずいて、盛大に転んだ。床に倒れたまましばらくじっとしていたが何事もなかったかのように立ち上がった。そのまま、ゆっくりとした歩調で、私はキッチンへと向かった。冷蔵庫の中から麦茶を取り出しコップに注ぐと一気に飲み干してから再び部屋に戻った。それから私は本棚の本を適当に引っ張り出して読んだが、どの本の内容もよく理解できなかったのですぐに読むのをやめた。

そうして、やることもなく部屋でぼーっとしていたら急に空腹を感じて食事の準備をしようと思い立ち台所へ向かった。途中にある居間のテーブルの上には新聞が置かれていたので、読んでから行こうと思って手に取って広げてみると、一面に私の住んでいる町で起きた殺人事件の記事が掲載されていたので驚いたが興味があったので二枚貝を開くように新聞を広げた。

【二枚貝連続殺人事件!未だ犯人逃走中!いったいどこへ?】二枚貝の連続殺人?そんな事件があったのかと驚いて続きを読むとどうやら被害者はすべて若い女性だということが書かれていたのと同時に、犯行の手口についても記載されていた。

被害者の遺体はいずれも背中側から心臓付近に貫通するほどの穴を開けられており即死だったとのことだ。犯人は現在も逃亡中だが目撃者の証言から身長160cm前後の男だということが分かっているそうだ。しかし残念ながら今のところ有力な情報は無く警察は全力を挙げて捜査をしているが進展は見られないため、引き続き情報提供を呼び掛けていると締めくくられていた。

私は読み終えた新聞を置いて台所へ向かうと食事を摂った。そのあとは食器の片付けなどをしたが何をやってもあまり面白くなかったので早めに終わらせるとソファーに座ってテレビを見た。ちょうどニュースの時間だったが内容はほとんど頭に入ってこなかった。

そのうちに睡魔に襲われてきて私は抗うことを諦めて、されるがままに身を任せて眠ることにして、目を閉じるとそのま また同じ夢を見た。私は夢の世界で目を覚ますなり、すぐに気付いた。今いる場所が自分の夢の中であると。なぜならここは私の夢の世界で、この世界にいる間は自由に自分の意志で動くことができるから。だからと言って私が現実世界を自由に動けるというわけではない。ただ私の見るこの夢の中では自由になれるだけなのだ。

つまり、私が見ているのはあくまでも夢の中の世界の話で、実際の私は今も現実の世界の中で生きているので、夢を見るという現象自体は何ら不思議でもなんでもないということになる。しかし夢というものは目覚めたときにはほとんど忘れてしまっているものだ。覚えているのはせいぜい、ぼんやりとした輪郭くらいで詳しい内容は思い出せない場合が多い。ところが、今回はその曖昧なはずの記憶がなぜか鮮明に残っている。夢の内容ははっきりとしているのだが細部まで完璧に思い出すことが可能なので、もしかすると現実に起こった出来事を忠実に再現したものだとしたらどうなるのだろうと思ったがどうにもならないので考えるのをやめにした。しかしそれでも、この夢に何か意味があるとすればそれは何なのかを考えたくなってしまうのが人の常でありまして、それは私も同様であったのです。

まず真っ先に浮かんできたものは、私以外の人間が見た場合はどのような夢になっているのかという点が気になったのだけれど試しに見せて欲しいと言うわけにはいかないし、また仮に言えたとしても相手が信じてくれるとも限らないし、それどころか笑われる可能性だって十分ある。

それに私にとって、他人が見ている夢を見ることは非常に難しいことのように思えるし、もしそれができたとして相手の脳の中に侵入しようものならその時点で即刻、命を狙われてしまうような気がするし、そうなれば私は殺されてしまうだろうし、何より他人の夢に侵入するなんてことは不可能なのではないかと思われる。それならば、これは一体どういう意味を持った夢なのだろうかと、また悩み始めたのだけれど答えは出なかった。

私は夢の世界を歩き回ってみた。

しかし歩いてみたけれど別にどうということはなかった。いつもの夢と同じように何もないのだ。何もないので、海を散歩してみた。そこで二枚貝を見つけた。私は話しかけてみた。無性にさみしくてダメ元で声をかけた。「もしもし、二枚貝よ二枚貝。お前はこの静寂な世界でなぜ強く生きていけるのかね?」しかし、もちろん返事はない。私は二枚貝を眺めていた。

その時、背後で何か物音がしたような気がしたので振り返ってみると一匹の黒猫がいた。こちらを見てにゃあにゃあと鳴いている。「おおっ。久しぶりだね。元気かい」

すると猫がにゃあと二つに割れた。猫に見えたものはモフモフの二枚貝だった。私は思わず息を呑んでしまった。「なんだ二枚貝じゃないか。君たちはいつもこんなふうににゃああとかにゅいにょいにょいとか言って生活しているのかい。全く紛らわしい」

しかし、私はふと疑問を感じた。

この世界ではどんなことをすればいいのか。皆目見当がつかない。いや、貝もくかもしれない。生きがいがないんだ。

私は夢の世界というものをかいかぶっていたのかもしれない。さっぱり理貝できないので、またの機貝にしようと思う。

おしまい。

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