第4話 C

C「何があったんだ?」

オレ「目を閉じたら貞子みたいな人が居て、オレの首?背中?を押された。」

C「……それだけか?」

オレ「うん、それだけだった。」

C「……。はぁ!?それだけ!?なんだよ!つまんねぇの!!」


Cはいつもの調子に戻った。

オレはその姿にイラッとした。


C「なんだよこれ!何か起こったのBだけじゃん!それも怪しくなってきたな!」


Bは何も言わず、Cと目を合わさないように遠くを見た。


C「1本だけじゃダメなのかもな!俺は3本打ってやるわ!」


Cは注射器を3本取り出した。

それを止める人は誰も居なかった。

オレは(もう勝手にしろ)と思っていた。


1本。また1本。と、Cは慣れた手付きで腕に注射器を刺し、液体を体内に入れていく。

3本打ち終わったところで、ふぅ…と軽く息を吐き目を閉じた。


あたりが静まり返る。

Bは依然として遠くを見つめていた。

オレとAはCを見ていた。

心配や興味で見ていたというよりは、やることが無くてただ眺めている感覚だった。


2〜3分が経った頃だったか。

Cは目を開け「なんにも起こらないじゃねぇか!」と怒鳴るように叫んだ。


C「なんだよ!つまんねぇ!あぁもういい!帰るぞ!」


さっさと出口に向かうC。

着いていくAとB。

オレはその後を距離を置いて歩いた。

一緒に居るのが嫌だったし、オレの身に起こった事を思い出していた。

考えても答えは見つからないけれど。

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