幕末のとある山奥で起きた白装束の女による怪異。その怪異に巻き込まれた少年は、不思議な3人組に命を救われる。
癒しの力を持つ少女。炎を操る狼。そして、命のおりあいを生業にし、妖を打ち抜く弾丸と共にある寡黙なマタギ。
雪の降る中、一行は白装束の女に人あらざる空気を感じ対峙するのだが――
頭巾少女と少女大好きでシッポが止まらない🐶とマタギが妖と対峙する和風ファンタジーなのです。
マタギが寡黙で不器用で奥手なお話は信頼できる。そう思いませんか。それ。それです。
作品全体の空気感や語り口は誠実で、何より、書いている方がキャラクターたちが大好きなんだろうなあ、と感じさせる筆致がとても心地の良いお話です。
単なる勧善懲悪のお話ではなく、それぞれにそれぞれの事情があり、それでもまっすぐに折り合いをつけるマタギたちのお話。
ぜひ、ご一読あれ。