25.緊急会議※カラスマ視点
討鬼府の各役職の長が集い緊急会議が開かれた。議題は先日の鬼による襲撃である。
「負傷者多数。幸いにも死者は無し。だが…」
6番隊隊長万亀玄弥は重症を負ったが一命を取り留めた。
「重症の隊長がこれで2名に。…それにまさかあの万亀隊長が」
「各隊の被害も大きい。今後の任務に支障が出るほどだ」
「それよりもここの防備はどうするのだ!またいつ攻めてくるかわからんのだぞ」
「北塔の結界石が奪われるとは。守護結界が満足に機能しない」
「なぜ鬼が結界内に出現したか原因を突き止めねば結界を張っていても意味はないぞ」
「あれだけの大量の鬼はどこから湧いたのだ」
会議が紛糾する。
目を閉じ思案に耽る。不明な点が多過ぎる為、会議はなかなか纏まらないだろう。総隊長として優先順位をつける。早急に対応が必要なのは結界の対応と鬼討隊の再編成。
現状結界石の予備は無い。3つの石で不完全ながら結界を張るしかないだろう。
戦力の急激な補充は出来ない。ここが攻められた以上防衛隊を削るわけにもいかない。今後鬼道に対応する隊には負担を負わせることとなる。やるべきことは山積みだ。会議が早く終わることを祈る。
「陰陽庁から使いの方がいらっしゃいました」
一先ずの対応が決まり、会議が詰めの段階になった時に入った一報で頭が痛くなった。
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