第18話 いつでもどこでも貴方のお傍にキモオジサン
気持ち悪いオジサンと足湯であってから優愛にとって裕也との旅行は微妙なものとなった。
別にオジサンに痴漢された(冤罪です)事を話した訳でもなければ、裕也がオジサンに突っ掛かり喧嘩したわけでもない。
「わぁ~見て見て! ゆ~君! 湯もみショーだって言ってみようよ!」
「面白そうだしいってみるか。なんか今回は特別ゲストとして変な人が参加するなんて書いてあるしな」
「特別ゲスト~?・・・・・・うえ!?」
ただオジサンから逃げるように他の場所に行っても、なぜかオジサンは何処にでも現れるのだ。
時には湯もみショーのお姉様方と共に、ショーに出演たり、
「ちょっとお腹空いたねぇ~」
「ならあそこで少し摘まもうぜ。パンフレットにも乗ってるほど美味しい炭火焼の焼き鳥屋らしいからな」
「そうなの? なら食べよう食べよう! すみませ~ん。美味しい焼き鳥くだ・・・さ・・・い・・・・」
「へいらっしゃい。うちのはどれも美味しいから好きなの選んでくださいね。でぇへへへへへへっ」
なぜかパンフレットに乗っている屋台で、気持ち悪いオジサンが堂々と働いていたり、
「ここのデザートはとても美味しいですねぇ」
「はぁ、そうっすね」
「・・・・・もぐもぐ」
訪れた大人気のデザート専門店に来てみれば、気持ち悪いオジサンと相席することになったりして、何処に行っても鉢合わせするのだ。
しかも
「わぁ~、ゆ~君。ここに泊まるの?」
「ああ、そうだぞ。結構いい部屋が取れたから楽しみにしているといい」
「それは楽しみだけど・・・こんな高そうなところじゃなくてよかったんだよ?」
「いいんだよ。今日は優愛の大切なモノを貰えるんだ。だから少しでも綺麗な思い出が残せる場所でしたかったんだ」
「・・・・ゆ~君」
「・・・・優愛」
「もぉ、そこはゆ~ちゃんって呼んで欲しいなぁ」
「ああ、そうだな。悪かったよ。ゆ~「ふぅ、ふぅ、ふぅ、ふぅ、やっとたどり着けました。まったく、こうも階段が多いと疲れてしまいますねぇ。よっこらしょっと。おや? 奇遇ですねぇ」・・・・・は、はぁ、どうも」
「むぅぅぅぅっ! なんで~!」
泊まる旅館まで同じであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます