第11話 どの国でもありそうなお話
第二章? 続編? と言っていいのかわかりませんが、今回のお話は20話以内で終わらせるつもりです。
ただもう一つお話を書いているので毎日は流石に難しいかも知れませんのでご了承くださいませ。
誤字脱字も多いです。
「この人痴漢です!」
朝の通勤ラッシュで混雑し、すし詰め状態の電車の中でそんな声が響き渡る。
見た目はとても大人しそうな女子高生。
黒髪をおさげにし、小さな本を片手に読んでいそうな文学少女が、男性の手首を掴み高々に上げる。
凛としたその姿は、物静かで気弱そうに見える文学少女姿とは、真逆に見えた。
「おやおや、私はやっておりませんよ。お嬢さん」
腕を掴まれた男性は焦ることなく、静かに、そしてゆっくりとした口調で否定する。
だが、その男性の言葉をこの場にいる者達は誰も信じることはなかった。
その理由は少女が痴漢だと断定したからと言う理由ではなく、その男性の風貌があまりにも残念であったためだ。
そうぼよぼよに肥え太った身体に脂ぎった手。
一応外に出かける事を気にしてか、汚れでベタベタだった髪や無造作に伸びていた無精ひげは綺麗に整えられ、清潔感を感じさせられるが、それでもその風貌は女性とまともに会話したことのないモテない男そのモノであった。
「嘘言わないでください! 私触られたんだから! いっぱいいっぱい! ぐすん」
「おやおや、泣かないでくださいな。泣かずとも貴方のお身体は誰にも穢されていませんから、ご安心ください」
「何がご安心くださいですか! 現にあなたにいっぱい触られて!」
「いやいや、ですから触ってはいませんよ」
「触りました!」
「そうだ! 嘘ついてんじゃねぇ!」
「気持ち悪い。これだからデブって嫌いなのよ」
故に周りは誰も男性の言葉を信じることはなく、モテない男がおとなしい女生徒に発情し暴走したとしか思われなかった。
「おやおや、これは困りましたねぇ」
そして男性の方は困ったように微笑みながら、
「でぇへへへへへへっ」
気持ち悪い笑い声をあげていた。
その声を聞いて周りの者達が、その男性を・・・いや、そのオジサンは確実に女生徒に痴漢行為を行ったと確信するのだった。
頂いたレビューの中に毒々しい嫌われもののキャラクターをとご希望して頂いておりましたので、できるだけそのお声に答えられるように書いていければと思っております。
ただ毒々しいキャラクターを出すと、制裁等が少々過激な表現などを記載してしまうので、そこらへんはご了承ください。
どういう制裁を加えるかは只今考え中ですけれども・・。
そしてそんなキャラクターを書ける力は私には・・・・・・・・・・・頑張ってみます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます