第4話 まったりと生きている気持ち悪いオジサン
幸と言う名前の少女が気持ち悪いオジサンの元に来て早くも三日たった。
その間オジサンは幸に手を出すことはなく、ただ彼女の面倒を見ていた。
わいせつな行為を致すために買ったのではないのか? と思うだろうが、その為に彼女を買った訳ではない。
まぁ、彼女の現保護者である虐待オジサンに金を支払ったのは本当の事で、売春行為を持ち掛けたのも気持ち悪いオジサンからなので、そう言う行為を致すと思われていても致し方ないことではあるが。
「でぇへへへへへへへっ」
「あ、あの・・・・」
「はいはいぃ~、な~にかなぁ~」
「えっと・・・その・・・・これ・・わからない・・です」
「でぇへへへへ、ここはねぇ、でぇへへへへへへっ」
そして今は何をしているのかと言うと、洗濯物をたたみながら幸のお勉強を見てあげているのだ。
本来幸は中学校に通っているはずではあるが、虐待オヤジが引きこもりであり、部屋から出てこないと言うことにして、無理やり学校へ行かせないようにしていたのだ。
その為幸は勉強ができず、同年代から見ても、かなり学力が劣っていたのだ。
それを危惧した気持ち悪いオジサンは、少しだけお勉強をさせているのだ。
コケコッコーッ!
「おうや、もうこんな時間だ。お勉強はこのくらいにして、いつものお散歩にでも行こうか」
「あ・・・は・・はい」
ただ基本的に幸と遊ぶことが目的であるため、お勉強は一日に長くても一時間程度としかしていない。
今の彼女に必要なのは世を生きるために必要な学力ではなく、明日を生きたいと思える幸福と活力が必要なのだから。
「今日は何が食べたい? お魚かな? お野菜かな? お肉かな? 良かったらそこの鶏でも潰すかい? でぇへへへへへへへっ」
「コ、コ、コ、コ、コケッ!」
気持ち悪いオジサンが放し飼いで飼っている鶏を眺めながらそう言うと、幸はブンブンと首を横に振る。
「お・・おさ・・かな・・・・お魚・・・たべたい・・です」
「おぉ~そうか~。ならオジサンの釣り堀にでも行こうか。今日はまだご飯を与えてないからいっぱい釣れるよぉ。きっと楽しいよぉ。でぇへへへへへへへっ」
「は・・はい」
そう言うと気持ち悪いオジサンはゆっくりと動きながら、ついておいでと言わんばかりに幸を誘い、二人一緒にオジサンの釣り堀へと向かっていった。
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