第17話「ダンジョン攻略」

調査の日の二日目。

先ずはダンジョンで腕試し&追跡者の捕縛の二つ。


「さぁて、流星スターパーティー、暴れるか!!!」

「よし来た!」

「私は魔物の足止めをします。リーダーとスーミラで後方支援お願いします」

「まっかせろ~!」


今更だがナルは近接戦闘でも優秀である。


盗賊シーフの力を有する私のスキルをご覧下さいませ――――【盗み狩り《スナッチャー》】ッ!」

「さぁて、神速の力を使うぜッ!【神速剣技ラグナラク】ッ!」


周囲の魔物はすべて倒された。


「僕のスキルで上乗せする」

「わかったよん♪」


スーミラが無詠唱で魔法を放ち、俺がその放たれた魔法に更にバフ効果を追加して上乗せする。


「ギュオッ?!」

「よっしゃ!ナイスサポート!」


僕のスキルはダンジョン内でも使える。

ただ、星帝としてのスキルは広範囲でしかも外でなければ発揮し辛いのが難点となっている。


「ここら辺は粗方ほど片付いたかな?」

「だな、先に進もうぜ」


ダンジョン内と言うのは特殊で――――


「「みぃつけたぁ~」」

「カッカッカッカッカッ!?」


ダンジョン内にはセーフルームがあり、さらには出入口の扉やワープ機能付きのセーブポイントがある。


ダンジョンで生まれた場所な為、万が一の破壊行為をした場合でも自動的に修繕する特殊空間である。


「二階層目のダンジョンもそこそこだな」

「もうちょい先に行ってからボス部屋に行こうか」


一度、セーフルームに入り、そこで昼食を済ませる。


「いや~、食った食った」

「一階層のボスはゴブリンエンペラーだったけど・・・二階層目はどんなのだったっけ?」

「確か・・・スケルトンジェネラルですね。騎士団長の恰好をした姿でスケルトンホースに跨っているのが特徴です」

「アンデットって聖属性の魔法を持ってるアタシや同業者からしたら敵対はあるんだよねぇ~」


「まぁ~」と呆れた声でスーミラが言い続ける。


「アンデットってアタシが知ってるナカだと聖属性を稀に覚えるエリートスケルトンってのが厄介なんだよねぇ~」

「バフやデバフなんかも強力なんだよな?その希少なエリートスケルトンって」


僕も頷き


「アンデット系は主に夜間の墓地に出現する事が多いのは三人とも聞いた事があるだろ?」

「だな」

「ですね」

「だぁね~♪」


僕等の魔力を感じたのか、もしくは――――

相手のエリートスケルトンに守られているスケルトンジェネラルは一歩ほど引いて下がっていた。


「・・・・!!!!」

「お~、ビビってるビビってる」

「そんじゃぁ~ま、やりますか!!!」


僕の合図と共に僕とゼクターは武器を持ってはやく動く。


「コンビ技行こうぜッ!」

「あぁ!」


昔、ゼクターと二人で悪乗りして周囲の人達を騒がせた事がある。


「二人は柱に捕まってな~!」

「暴れるぜ~!」

「気を付けて下さいね~」

「念のためにバリア張りましょうよ、スーミラ」


もっとはやく――――、もっともっと疾走はやくし―――


「「合技ごうぎ、【疾風蹴破ストームストライク】!!!」」


僕とゼクターの常人離れした身体能力を活かした魔力を消費しない合体大技。

それが【疾風蹴破ストームストライク】である。


「―――?!」


二階層目のボスも難無く撃破――――ん?


「あ~、ヤバい。人巻き込んだわ」

「みたいだな」


どうやらさっきの暴風により監視をしていた人が巻き添えを喰らったようだ。


「よぉ、お嬢さん。怪我は無いかい?」

「・・・?!はっ、はいっ!!!」


覆面の女性をゼクターは難なく救助した。


「(リーダー)」

「(・・・だな)」


取り敢えず、その女性と共に一度、ダンジョンの外に出る。


「さて、訳は後で聞くとしようか?」

「っ・・・・!!!」


僕の気迫に負けたその女性は怯え始めた。

そしてその女性を連れて冒険者ギルドに―――襲撃をする。


「やぁ、ギルドマスターは居るかい?」

「なっ・・・何をやっているんですかっ?!」


ギルドの正面玄関を破壊して堂々と入る。


「このような事をして違反は免れませんよ!?」

「・・・ギルドマスターはどこに居るかを聞いているんだけど?」


抱えている女性職員を下ろし、周囲に覇気を飛ばす。


「がっ!?」

「ウガッ?!」

「うげぇっ!?」


冒険者が次々と倒れ始めた。


「・・・・!?」

「もう一度聞く。ギルドマスターは?」


僕が三度聞き返すと、先程までイキっていたギルド職員の女性がすぐに背後にある扉を開けて呼びに行った。


「さて、そこの君にもお願いしていいかな?」

「はっ、はいぃぃっ!?」


先程の女性同様に震え始めていた。


「十秒以内に来るよう伝えてね」

「わっ、わかりましたぁッ!!!!」


女性職員は直ぐにギルドマスターを呼びに行った。

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