ガチャ510回目:キメラ
俺に付随するようについてきていたカメとトレントが合体した煙は、トラの煙を飲み込み更に巨大な塊へと変貌した。念の為数歩後ろに下がったが、煙が追従してくる様子はない。恐らくこれで沸く体勢に入ったのだろう。
「皆、俺はガチャを回す。もし出現するようならエンキとアイラ、それからエスで抑えてくれ」
『ゴ!』
「畏まりました」
「ああ、了解したよ。ところで、煙は今どの辺にいるんだい?」
「あー……」
どう言おうか悩んでいると、マキが槍を構えた。
「『激流槍』! ……今貫いた地面の真上ですっ」
「分かった、ありがとうマキ義姉さん」
「煙が見えるのはショウタ君を除けばあたしとマキだけだもんね。あたし達も見張りに参加するね」
「ああ、頼む」
あんな強敵連中が3種合体して現れるレアⅡだ。生半可な相手じゃないだろうし、総力戦になりかねないな。気を引き締めていかないと。
さーて、今のうちにちゃっちゃとガチャを引いちゃいますか。
『ジャララララ!』
結果は黒2、白2、緑4、紫2。
『SSR スキル:曲芸Lv1』
『SSR スキル:ガンナーLv1』
『UR 腕力上昇+380、器用上昇+380』
『UR スキル:空間把握Lv1』
『UR スキル:壁走りLv1』
『UR スキル:知覚強化Ⅱ』
『SUR ステータス6種上昇+300』
『SUR スキル:狭間の理』
『BR スキル:解析の魔眼』
『BR アイテム:伝授の宝珠(『
「無料ガチャ」では赤5。
『SR 腕力上昇+125』x2
『SR 器用上昇+125』
『SR 頑丈上昇+125』
『SR 俊敏上昇+125』
*****
名前:天地 翔太
年齢:21
レベル:6
腕力:38832(+19407)(+19416)
器用:38590(+19286)(+19295)
頑丈:37678(+18830)(+18839)
俊敏:37978(+18980)(+18989)
魔力:38576(+19281)(+19288)
知力:38418(+19202)(+19209)
運:25474
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武技スキル:無刃剣[双連・無刃剣Ⅱ]、閃撃[閃撃・剛]、紅蓮剣[飛剣・鳳凰Ⅲ]、紫電の矢[雷鳴の矢]、魅惑の矢、破魔の矢
称号:ゴブリンキラー、アントキラー、神殺し
管理者の鍵:525、810、777、1086
知恵の実:No.4
*****
『ボックスの残り 50/100』
ふぅ、これでひとまずはOKだな。アイラが欲しがっていた『知覚強化』もⅢになって、狙ったかのように2つ目の『伝授の宝珠』も出た。その上、新種の魔眼なんてものも出てきたが……確認は後だな。
今回はガチャを引いている間のお世話役は、姉妹の代わりにアヤネとミスティが引き受けてくれていた。
「ん。終わった?」
「ああ。2人ともありがとな」
「旦那様、ファイトですわ!」
「ん。手伝いが必要ならいつでも呼んで」
「おう」
そうして前線で煙を見守っていた組と合流する。
「状況は?」
「徐々に巨大化していますが、今の所他に変化はありません」
「ショウタ君のガチャが終わるまで出なくて良かったけど、あの煙を見てるとあたし、寒気が止まらないわ……」
「確かに、嫌な気配がプンプンするな……。まだ第二層なんだけどなぁ」
「はは、そうだよね。兄さんにとって朗報かはわからないけど、ひとつだけ伝達事項がある。第三層と第四層に関しては、兄さんが来るよりもちょっと前に、696協会が総力を挙げて掃除を行ったんだ。だから、出てくるモンスターも弱くなってるはずだよ」
「普通なら朗報だろうけど、俺からしたら悲報半分ってとこだな……」
「ははっ、そうかもね」
戦えるレアモンスターの種類がその分減少してることを意味してるんだから。まあでも、こんな第二層のレアⅡごときで苦労してしまっていたら、それは逆にありがたい話ではあるんだが。
「ショウタさん!」
「くるよっ!」
2人の声にハッとなり前を見ると、巨大な煙から巨大なモンスターが誕生した。
『オオオオオッ!!』
『グオオオオッ!!』
*****
名前:合成獣・レッドキメラα
レベル:235
腕力:2600
器用:2600
頑丈:2600
俊敏:800
魔力:9999
知力:100
運:なし
【
【
【
【
【
【
★【
装備:なし
ドロップ:レッドキメラの遺伝子データ、ランダムボックス
魔煌石:中
*****
巨大な真紅の樹と、真っ赤な虎皮がツギハギのように組み合わさった胴体に、虎の顔と亀の顔という奇妙な双頭、背中には紅蓮の甲羅と絡まったツル。3種のモンスターを無茶苦茶に配合したかのような、正真正銘の化け物がそこにいた。
「こりゃ、下手なダンジョンボスよりも強いぞ」
幸いにも『不完全な肉体』というスキルがあるところから、こいつは何らかの失敗作扱いなんだろうか。攻撃魔法全般のスキルを完全にロストしていて、『知力』もたったの100しかないようだ。
正直、このステータスで魔法まで使ってこられたらたまったもんじゃなかったろうな。
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