ガチャ501回目:キングなバナナ
「スキルの振り分け……と行く前に、アキ」
「んー?」
「確認してなかったけど、ハイゴリラ連中の武技スキルは取得できたの?」
「うん、バッチリ! 『破拳』と『爆砕鉄拳』どっちも覚えたわよ」
「おー、そりゃ良かった。ちなみに1戦目のレッドと2戦目のグリーン、どっちで覚えた?」
「どっちも1戦目ね。途中でバトンタッチしたのは影響しなかったみたい」
「そっか。なら、質の良い格闘武器が出たら乗り換えちゃっても良さそうだな」
「うん。けど、私としては格闘武器が出るよりも、ショウタ君のメイン武器が出てくれた方が嬉しいけどね」
「そうですわ。やっぱり旦那様が一番前に出るんですもの。強い方が安心できますわ!」
「ショウタさんは今回、2本とも武器は砥石で強化してましたけど、相手の武器がもっと強かった場合、苦戦していたかもしれませんっ!」
「ん。武器の品格は大事。上位ほど下位を圧倒できる」
『
「そうですね。武器の質を上げるのは急務でしょう。ですがここは国外です。敵地とまでは言いませんが、協会の助けはあまり期待できません。彼らを完全に味方につけるまでは、ご主人様がご自身で宝箱から得る必要があるかと」
「ま、そこはそもそも宝箱持ちが出てきてくれないことには始まらないけどな」
「でもでも、旦那様の指輪なら、一度出てしまえばこちらのものですわ! 選択肢から武器をチョイスすれば良いんですもの!」
「ん。そのアドバンテージは大きい。期待できる」
「だからそれは出る敵が出れば……って、まあいいか」
それよりも、スキルの分配をっと。
まずは『木登り』の『圧縮』からだよなぁ。
『木登り』812個。『木登りⅢ』5個。『木登りⅤ』3個。これら全部をまとめて……。
『木登りⅡ』3個。
『木登りⅢ』3個。
『木登りⅣ』1個。
『木登りⅤ』6個っと。
あとは『威圧』を4つで『威圧Ⅱ』、『格闘術LvMAX』を3つで『武闘術Lv1』3つに。
「ミスティの持ってる『銃器マスタリーLvEX』だけどさ」
「ん」
「『銃器マスタリーLvEX』が内包していそうなスキルは、二重取得はできない感じ?」
「そう。だから、『体術』とか『身体超強化』とか、使おうとしても弾かれる」
「じゃ、この『木登りⅤ』はどう?」
「ん。……ダメ、弾かれる」
「これも弾かれるって、どんだけマイナースキルにも対応してるんだ、『銃器マスタリーLvEX』は」
まあでも、『木登り』はケルベロスが置いてあるダンジョンでドロップするスキルでもあるしな。ある意味当然と言えば当然だし、銃使いが高所を取る為に木に登るってのは、まあ考えてみれば割と普通のことなのかもしれない。
銃を撃つ為の基礎的なスキルだけでなく、応用可能なスキルが全て積み込まれたスキル。考えれば考えるほど便利だな。
「じゃ、この5つは俺達で分け合うか。じゃ、配分はこんな感じでー」
まず俺に『難攻不落Ⅱ』3個で『難攻不落Ⅲ』に。『木登りⅤ』『鼓舞Ⅲ』『威圧Ⅱ』『強圧』『連環拳』を取得。
アヤネは『木登りⅤ』を取得。
アイラは『木登りⅤ』を取得。
アキは『木登りⅤ』『連環拳』を取得。
マキは『木登りⅤ』を取得。
エンキに『武闘術Lv1』3個で『武闘術Lv9』に。
「あーそうだ。あとで『精力増強Lv2』を1個、エスにプレゼントしておくか。余計なお節介かもしれないが」
「ん。5個全部あげないの?」
「MAXにするとな……。本人の資質次第だとは思うんだけど、余裕で4人抜きしちゃうからな……」
「ん。それは大変。でもシルヴィは未知数だから、段階に応じて渡すべきかも」
「あー……。使うかどうかは本人に任せるパターンか。まあ俺みたいに、彼女達から
ちらりと女性陣を見ると、見事に視線を逸らされた。
「ん。……ところでショウタ、『ドラミング』は取らないの?」
「俺がいくらスキルをたくさん覚えてるからって、何でもかんでも無節操に取得したい訳じゃ無いぞ。ミスティは、俺がドラミングしてるとこ見たいのか?」
「ん……。見たくは、無いかも?」
「だろ? それに……。まあ、そこは直接見るか」
名前:ドラミング
品格:≪希少≫レア
種別:アーツスキル
説明:自身を鼓舞し、近接戦闘能力を大幅に向上させるスキル。人間は取得不可。
「やっぱりな」
「ん。モンスター専用?」
「と言うよりは、人間以外なら何でも行けるんじゃないか? 例えばエンキ達ゴーレムとか、あとは普通の動物も覚えられたりするかもな。まあ、試す気は無いけど」
「ん」
んじゃ、あと見ておくべきスキルは……。
名前:鼓舞Ⅲ
品格:≪最高≫エピック
種別:アーツスキル
説明:自身を鼓舞し、近接戦闘能力及び、打たれ強さを上昇させるスキル。
『ドラミング』のマイルドバージョンかな?
鼓舞して打たれ強さが増すって事は、つまるところ思い込みとか自己催眠とか、そういう系か?
名前:威圧
品格:≪固有≫ユニーク
種別:スペシャルスキル
説明:気配を一点に集中させることで、自身より弱い相手を怯ませることが可能。
★スキルレベルに応じて相手に複数の状態異常を誘発させる場合がある。
名前:強圧
品格:≪固有≫ユニーク
種別:スペシャルスキル
説明:気配を一点に集中させる、一時的に何倍にも大きく見せることで、相手を恐怖に陥れ怯ませることが可能。
★スキルレベルに応じて相手に複数の状態異常を誘発させる。
こっちは似たような感じだと思っていたが、それぞれ別のスキルなのか。
『威圧』『強圧』『王の威圧』の3種が揃ったが、使い分ける事は果たしてあるのか。謎だなぁ。
「んで最後に残った要チェック対象が……。この、クソでかいバナナか」
「ん。おっきい」
『プル!』
バナナを食べ終えたイリスが、興味津々と言った様子で跳ねている。
1本1本の長さが反っている状態でも1メートル以上はあり、なおかつ1つの房に10本も連なっている巨大バナナだ。それが赤、黄、緑と3色揃っている。
「『真鑑定』『真理の眼』」
名称:グリーンキングバナナ
品格:≪最高≫エピック
種類:食材
説明:グリーンバナナの王種。濃厚な甘みを持ち、食べれば万人が美味と感じてしまう不思議なバナナ。とても腹持ちが良い。
★このバナナを1本食すと、3日間何も食べずとも生きていけるほどのエネルギーが得られる。
★特殊なアイテムの調合に利用可能。
★時間経過で腐敗しない。
「……は?」
なんだこのとんでもバナナは。一本満足ってレベルじゃないぞ!?
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