ガチャ457回目:デートウィーク⑨

【休暇十七日目】


 彼女達の家族を交えての盛大な送別会のあと、彼女達との最後の夜を明かし、俺達11人は再びホテルの一室に集まっていた。

 今日でお別れする事になるのだが、色々と渡しておきたいものがあるからな。


「お兄ちゃん、それで話ってなあに?」

「ほら、以前『黄金の実』で獲得したステータスアップの実が大量にあったろ。全員レベルアップして、更には大量の『SP』を振り分けた事でとんでもなく強くなった。でも『SP』は強みを伸ばす為に使った訳だから、弱点はより明確に浮き彫りになったと思う。だからこのタイミングで渡しておこうかと思ってな」

「もうー。お兄様ったら過保護なんだから☆」

「こっちに帰ってきて、改めて私達は他の方々から見れば強い冒険者として扱われている事を実感したわ。そんな私達を心配する人がいたら、舐められてると思うかもしれないけど……。お兄様なら別ね」

「お兄さんに愛されてるって、実感しちゃうよー」


 まあ、どれだけ強くなったとしても、強力なレアモンスターなんかはあの手この手で攻めてくるし、搦手や状態異常を仕掛けてくる事だってある。

 その上、アイテムドロップの為には今後イズミがトドメを刺さなくちゃいけないわけだし、色々と制約が多い。だから、いくらでも強くなってしまって問題はないはずだ。

 それに、俺の作れる『真愛』シリーズのアクセサリーは、材料の収集は簡単でも、効果の方に色々と問題もある為、そっち方面で解決するのは今回はお見送りとなった。


「じゃあ、10人全員横一列に並んでくれ。ステータスを見比べて、俺が全員に、ほどよく配っていくから」

「あれ、あたし達も?」

「そうだよ。アキ達は一緒に行動はするけど、だからと言って心配がないわけじゃないんだからさ」

「もう、仕方ないわね。分かったわよ」

「並びますわー」


 さて。

 今手元にあるブーストアイテムは以下。


 『腕力上昇+5』178個。

 『器用上昇+5』178個。

 『頑丈上昇+5』181個。

 『俊敏上昇+5』182個。

 『魔力上昇+5』178個。

 『知力上昇+5』183個。


 『腕力上昇+25』108個。

 『器用上昇+25』109個。

 『頑丈上昇+25』108個。

 『俊敏上昇+25』108個。

 『魔力上昇+25』109個。

 『知力上昇+25』108個。


 いつ見ても凄い数だな。

 それじゃあまずは、彼女達を前衛・中衛・後衛で分けて考えるか。

 まずは現在のカスミが……。


*****


名前:天地 香澄

年齢:19

身長:157cm

体重:49kg

スリーサイズ:85/56/87

レベル:365

腕力:2921

器用:3190

頑丈:1465

俊敏:1926

魔力:1100

知力:1100

運:10


装備:第七世代型・雲母【真打】、第七世代型・花ノ振袖


ブーストスキル】★金剛外装Ⅲ、★剛力Ⅴ、★怪力Ⅴ、★阿修羅Ⅲ、★金剛力、怪力乱神、★俊足Ⅳ、★迅速Ⅳ、★鉄壁Ⅴ、★城壁Ⅳ、★金剛壁

パッシブスキル】★身体超強化Lv1、★風耐性LvMAX、★物理耐性Ⅴ、思考加速、★体術Lv7、★剣術Lv4、抜刀術Lv2、★暗殺術Lv5

アーツスキル】気配感知、毒抗体Ⅲ

マジックスキル】★風魔法LvMAX、★水魔法LvMAX、★泡魔法LvMAX、★魔力回復Lv1

スペシャルスキル】★王の威圧Ⅳ


*****


 うん、強い。割とマジで強い。ここから『統率Ⅲ』が全員に行き渡って、最終的に2.5倍になるんだろ……?

 正直言って負ける気がしない。でも、それでも不安なのがお兄ちゃんだ。戦いに絶対はない以上、増やせるものは増やしてしまおう。他の皆もステータスやスキルは似たり寄ったりだろうから、深くは確認しないが……。一応、『運』特化にしてくれたイズミはしっかりと見ておくか。


*****

名前:三俣 泉美

年齢:18

身長:157cm

体重:49kg

スリーサイズ:82/55/81

レベル:360

腕力:1085

器用:1560

頑丈:1083

俊敏:1444

魔力:1804

知力:1891

運:2639


装備:魔道弓・カイザーヴェイン、第七世代型・花ノ振袖


ユニークスキル】鑑定Lv3、鑑定妨害Lv3

ブーストスキル】★金剛外装Ⅲ、★剛力Ⅴ、★怪力Ⅴ、★阿修羅Ⅲ、★金剛力、★俊足Ⅳ、★迅速Ⅳ、★鉄壁Ⅴ、★城壁Ⅳ、★金剛壁

パッシブスキル】★身体超強化Lv1、★風耐性LvMAX、★物理耐性Ⅳ、★弓術Lv2

PBパッシブブーストスキル】★魔導の叡智Ⅲ

アーツスキル】★毒抗体Ⅲ

マジックスキル】火魔法Lv2、★風魔法LvMAX、★水魔法LvMAX、★泡魔法LvMAX、★魔力回復Lv9

スペシャルスキル】★王の威圧Ⅲ


*****


 しっかりと強さを維持したまま『運』が2600にまでなっている。

 これならそこらのレアⅡくらいなら高確率で出現させられるだろうし、ドロップもほぼほぼ100%だろう。ただ、4桁に達してはいるものの1000しか『腕力』がないし、彼女には俺のような武技スキルはない。『天の騎士・クピド』から技を覚えられなかったのも手痛いな。

 例のアクセが使えない以上、代案を考えてないこともないが、それでも彼女はトドメ役である以上火力は必要になってくるはず。『腕力』系統は重めに渡しておくか。



◇◇◇◇◇◇◇◇



 そうして配った内容は以下となった。

 カスミ:『腕力上昇+25』10個。『器用上昇+25』15個。『俊敏上昇+25』10個。『腕力上昇+5』10個。『器用上昇+5』10個。『頑丈上昇+5』10個。『俊敏上昇+5』15個。

 ハル:『腕力上昇+25』10個。『頑丈上昇+25』60個。『俊敏上昇+25』30個。『腕力上昇+5』10個。『器用上昇+5』10個。『頑丈上昇+5』80個。『俊敏上昇+5』15個。

 ハヅキ:『腕力上昇+25』10個。『器用上昇+25』14個。『俊敏上昇+25』10個。『腕力上昇+5』10個。『器用上昇+5』10個。『頑丈上昇+5』10個。『俊敏上昇+5』15個。

 レンカ:『腕力上昇+25』10個。『俊敏上昇+25』10個。『腕力上昇+5』10個。『器用上昇+5』10個。『頑丈上昇+5』10個。『俊敏上昇+5』15個。

 イリーナ:『頑丈上昇+25』16個。『魔力上昇+25』40個。『知力上昇+25』40個。『魔力上昇+5』40個。『知力上昇+5』80個。

 イズミ:『腕力上昇+25』50個。『器用上昇+25』50個。『頑丈上昇+25』16個。『俊敏上昇+25』8個。『魔力上昇+25』9個。『知力上昇+25』9個。『腕力上昇+5』10個。『器用上昇+5』10個。『俊敏上昇+5』30個。『魔力上昇+5』20個。


 アヤネ:『頑丈上昇+25』16個。『魔力上昇+25』40個。『知力上昇+25』40個。『魔力上昇+5』40個。『知力上昇+5』80個。

 アイラ:『腕力上昇+25』18個。『器用上昇+25』30個。『俊敏上昇+25』40個。『腕力上昇+5』10個。『器用上昇+5』10個。『頑丈上昇+5』10個。『俊敏上昇+5』30個。『魔力上昇+5』19個。

 アキ:『腕力上昇+5』108個。『器用上昇+5』108個。『頑丈上昇+5』61個。『俊敏上昇+5』62個。『魔力上昇+5』19個。『知力上昇+5』12個。

 マキ:『魔力上昇+25』20個。『知力上昇+25』20個。『腕力上昇+5』10個。『器用上昇+5』10個。『魔力上昇+5』40個。『知力上昇+5』11個。


「……あたしだけ、3桁行ってない?」

「いやぁ、慣れてるかなと思って」

「トラウマ復活よ……」


 アキが遠い目をしながらひたすら増強アイテムを使い続けた。まあ、『黄金の実』から出た分は効果も小さい上に数が多いからな。……これでも、最初は+2とか+3で喜んでいたのにな。


「ねえお兄様。あたしも多いんですけど?☆」

「それだけ期待してるのさ」

「お兄様の愛がおもーい☆」


 そうして全員が消化していくのを眺めつつ、再び先ほど重点チェックした2人の変化を確認してみる。


*****


名前:天地 香澄

年齢:19

身長:157cm

体重:49kg

スリーサイズ:85/56/87

レベル:365

腕力:3221(+300)

器用:3615(+425)

頑丈:1515(+50)

俊敏:2251(+325)

魔力:1100

知力:1100

運:10


*****

名前:三俣 泉美

年齢:18

身長:157cm

体重:49kg

スリーサイズ:82/55/81

レベル:360

腕力:2385(+1300)

器用:2860(+1300)

頑丈:1483(+400)

俊敏:1794(+350)

魔力:2129(+325)

知力:2116(+225)

運:2639


*****


 うん、十分すぎるくらい強くなったな。そして最後に彼女達には、アイラが使っていた魔法の鞄を貸し出す事となった。これで大量の素材やらテントやら布団やらで、荷物の持ち運びの心配はなくなっただろう。本当は2個ドロップした『異次元の腰巾着』を渡そうかと思ってたんだが、なんだかんだで俺が乱獲したらコレすら満タンになる勢いでドロップしかねないからな。

 もしかしたら、イズミが持ち前の『運』でドロップさせるかもしれないし、アイラの鞄を貸し出す事となったのだ。


 そうして俺達は、名残惜しくも彼女達とお別れをした。再び出会った頃には、彼女達がどう成長しているのか楽しみだ。

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