ガチャ433回目:第五層の宝箱

【レベルアップ】

【レベルが79から83に上昇しました】 


 『グリーンウパルパ』を討伐し、再び追いかけ通路に入ると、やはりというかソレが待ち構えていた。


*****

名前:レッドウパルパ

レベル:100

腕力:900

器用:900

頑丈:1050

俊敏:750

魔力:3000

知力:1600

運:なし


マジックスキル】炎魔法Lv5、風魔法LvMAX、水魔法LvMAX、泡魔法Lv8、魔力回復Lv8

★【エクススキル】赫灼砲Ⅲ、空気砲Ⅲ、水鉄砲Ⅲ、爆炎陣、風爆殺、水圧縮


装備:なし

ドロップ:ウパルパのヒレ、レッドカラーの氷晶石

魔石:特大

*****


「となると、あと3……いや、4色か」

「それなりに手強くなってくるね。大丈夫かい兄さん」

「ああ、『エクススキル』のラインナップが段々と殺意の濃度が上がってるが、全部は使ってこない以上今のところは問題ない」


 戦う場所の関係か、奴らは広範囲系の攻撃手段が使えないでいた。

 この小部屋は非常に狭い。そんな場所で高レベルの強力な魔法を使用したら、多分自爆する。奴らもそれを理解していてか、使う事を躊躇っているような感覚だった。おかげで、LvMAXで使える極大範囲魔法は使われないし、『エクススキル』に至っては〇〇砲しか使ってこない。俺としてはありがたい話だが、もし出現場所がこんな狭い場所ではなくメインの中央通りになったとしたら……。

 恐らく、そこからが本番だろうな。


 ちなみにこのなんとか砲。これらに関しては単体系のスキルのようで、『水鉄砲』の他属性版といった感じだった。ただ、性能としてはアホロートルの時よりも強化されていて、各属性のビッグ系のボール魔法に酷似したサイズになっている上、威力も発射速度も段違いの代物だった。今までのブルーからグリーンまでの3色はステータスが貧弱だったからそこまでの脅威では無かったが、レッド辺りの強さにまでなってくると、これ単独でも気を抜いていては被弾してしまうほどになってきていた。


【レベルアップ】

【レベルが83から123に上昇しました】


 レベルアップ通知と同時に俺はエンキを抱えて通路から中央通りへと脱出し、巨人形態へと移行させた。俺の行動がよくわかっていなさそうなエンキが不思議そうな顔をしている。


『ゴ?』

「エンキ、今から『充電』をする。悪いがその間、俺の足代わりになってくれ」

『ゴゴ!』


 そう説明している間に煙と一緒に他のメンバーが飛び出してきた。

 エンキ達が戦いながら追いかけるのを横目に『充電』を済ませ……いや、待て。今やるとアホロートルの経験値でレベルが上がってしまうな。

 でも今のが100だったから、次はそれ以上で来ることは確定だし、別に問題はない……か。


*****


名前:天地 翔太

年齢:21

レベル:23

腕力:32896(+16422)(+16448)

器用:32904(+16426)(+16452)

頑丈:32692(+16320)(+16346)

俊敏:31992(+15970)(+15996)

魔力:33340(+16646)(+16670)

知力:33682(+16817)(+16841)

運:20122


*****


『31/50』


 さて、『充電』は終わったが次の側道まではまだ少し掛かりそうだな。……いや待てよ、さっきも考えたが次も側道があるとは限らないんだよな?

 ここの構成はほぼ把握済みだし、ここはもう素直にネタバレを聞いておくか。丁度隣には、一緒にエンキの手に乗り込んできて俺を甲斐甲斐しく世話してくれている専属の2人がいる訳だしな。


「アキ、マキ」

「はい」

「なあに?」

「ここのマップは、一応制覇はされているんだったよな」

「ええ。レアモンスターは見つかっていなくても、宝箱がないかの確認も兼ねて調査は行われたわ」

「アホロートルも群れずに散らばって出現するので、単独撃破に専念すれば、時間を掛ける事で奥まで調査する事は可能ですからね」


 なるほど。


「公式見解では無いって話だったけど、ちゃんとあったのは驚きだわ」

「場所が場所ですし、気付けないのも仕方ないですが」

「それを一度見ただけで、怪しいと判断して見つけちゃうのがショウタ君の凄いところよね」

「マップに反映されるよりも前に当をつけて見つけましたよね。惚れ惚れしちゃいます」

「あはは」


 2人がその時の事を思い出すかのようにしみじみとしている。 時はアホロートル100匹チャレンジより前へと遡る。最初の発見は本当に偶然だったんだ。

 中央通りには、時折水が流れ出て小さな滝が形成されているのだが、その水源はどうなってるのだろうと気になって見に行ったのだ。そしたら、結果としては人1人は入れる程度の狭い穴の向こうに、それはあったのだ。

 ダンジョン壁から水が流れ出す隣にポツンと佇む銀製の箱が。


 ただ困った事に、その宝箱は地面に固定されていて、持ち帰ることはできそうになかった。なのでカメラ役のイリーナとイズミに来てもらい、撮影後はその場で開けて中身を皆で吟味した。

 出てきたのは光り輝く珊瑚で、ダンジョンにしか存在しない希少品らしい。『鑑定』してみても鑑賞用としか書かれていなかったが、綺麗な見た目だし鑑賞用として人気が出そうではあった。この情報は、またダンジョンを賑わせそうだ。

 素材にはならなくても、好きな人は好きだろうし。


 ちなみにマップの仕様だが、地形の反映には直接その場所を視認しなければならない縛りがあるが、宝箱は条件が少し緩い。実際に目視して認識する必要はなく、マップに映し出されたその近辺にあれば勝手に反映されてくれるのだ。


「おっと」


 思考がずれた。

 今は煙を追っている最中だったな。


「2人に確認したい。ここの側道は全部で何本あるんだ?」

「6本ね」

「じゃあ、この中央通りの一番奥は、行き止まりみたいになってる?」

「はい。ですが、少し広い広間のような形をしているそうです」

「なるほど……。ならほぼ確定だな」


 ここまで4カ所4色。青、水、緑、赤。

 残るは紫、白、黒、虹となるはずだ。


「ここが5つ目か」


 何度目かのレベルアップ通知のあと、目的地に到着したようだ。煙は案の定、側道の目の前に着た瞬間、今まで同様直角に折れ曲がり小部屋へと向かう。

 エンキにはまた『充電』からの移動をしてもらう必要がある為その場で待機してもらい、俺達は通路を進む。到着する頃にはソレが鎮座していた。


*****

名前:パープルウパルパ

レベル:125

腕力:1100

器用:1100

頑丈:1500

俊敏:900

魔力:5000

知力:2000

運:なし


マジックスキル】炎魔法LvMAX、風魔法LvMAX、水魔法LvMAX、土魔法Lv3、泡魔法LvMAX、魔力回復LvMAX

★【エクススキル】赫灼砲Ⅲ、空気砲Ⅲ、水鉄砲Ⅲ、炸裂砲Ⅲ、爆炎陣、風爆殺、水圧縮、砂縛陣


装備:なし

ドロップ:ウパルパのヒレ、パープルカラーの氷晶石

魔石:特大

*****


 やはり来たか。毒々しい色合いだな。

 となると、あと3色か……。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


この作品が面白いと感じたら、ブックマークと★★★評価していただけると励みになります!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る