ガチャ275回目:山のあるじ
「エンキ、ぶつかれ!」
『ゴ!』
エンキは手足に鉄を纏い、『ベルクベア』と取っ組み合う。
『ゴアアアア!!』
『ゴゴ!』
……ふむ。高レベルで多数のスキル持ちとはいえ、やっぱりレアはレアか。
エンキは全然本気を出していないのに、簡単に抑え込めてしまっている。まあ6メートル対3メートルという体格差も大きそうだが。
これは、俺が手を出すまでもなさそうだな。エンキの新技を試すには丁度良いだろう。
「さっさと次に行くか。エンキ、そのまま倒して良いぞ」
『ゴ!』
エンキが力を込めると、周囲に肉を抉る音が鳴り響いた。
『ゴアッ!?』
ちょっとグロい光景だが、『ベルクベア』の両手が鉄の塊によって貫かれていた。
エンキは自分の身体を好きに形状変化させる事が可能であり、『砂鉄操作』を覚えた事でその対象に鉄が含まれるようになった。それに加えて、エンキは最近見るようになったロボット物のアニメにかなり感化されていて、必殺技を真似するようになっていた。
その結果覚えたのが、この両腕パイルバンカーだ。
エンキなら、やろうと思えば両腕どころか脚だろうと頭だろうと胸部だろうと、好きな所からパイルバンカーを生やせるだろうけど……。それはちょっと芸がないというかダサいので両腕だけにするよう伝えておいた。
『ゴ!』
両手に甚大なダメージを負った『ベルクベア』に、エンキは畳みかけるように相手の頭部と心臓目掛けてパイルバンカーを打ち込む。
『ベルクベア』はなすすべなく煙となった。
【レベルアップ】
【レベルが34から128に上昇しました】
そして煙は霧散することなく、その場にとどまり続けている。よし、『レアⅡ』もしっかり出現するな。
しかし、エンキ一人で余裕とはいえレアであのレベルか。次に出てくる相手を思うと警戒は必要だな。急ぎガチャを回してしまおう。
『ジャララララ!』
結果は白3、緑4、紫3だった。
『SSR 頑丈上昇+130、俊敏上昇+130』
『SSR 魔力上昇+130、知力上昇+130』
『SSR スキル:自動マッピングⅣ』
『UR 器用上昇+350』
『UR 魔力上昇+350』
『UR スキル:魔力超回復Lv1』
『UR スキル:身体超強化Lv1』
『SUR 腕力上昇+300、器用上昇+300、頑丈上昇+300』
『SUR スキル:外典魔法Lv1』
『SUR スキル:ダブルLv1』
「無料ガチャ」では赤3、青2。
『R 器用上昇+30』
『R 俊敏上昇+30』
『SR 腕力上昇+80』
『SR 器用上昇+85』
『SR 知力上昇+85』
*****
名前:天地 翔太
年齢:21
レベル:8
腕力:15456(+7717)(+7728)
器用:15654(+7816)(+7827)
頑丈:15882(+7930)(+7941)
俊敏:15102(+7540)(+7551)
魔力:15440(+7711)(+7720)
知力:14992(+7487)(+7496)
運:9378
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武技スキル:無刃剣、紅蓮剣[飛剣・鳳凰]、紫電の矢[雷鳴の矢]
称号:ゴブリンキラー
トロフィー:オロチのトロフィー、ドレッドボアのトロフィー
管理者の鍵:525(1)、525(2)、525(4)、810(1)、810(2(1/2))、777
*****
『ボックスの残り 60/100』
新しい【
だが、試している時間はない。目の前の煙はパンパンに膨れ上がり、今にもはち切れそうになっている。
「さあ、どんなモンスターが出てくるか」
『ビシッ!』
煙に亀裂が入った。
どこぞの親玉スライムのような演出に興奮を隠せないでいると、煙が弾け飛び、中から巨大な黒い影が出現した。
*****
名前:カムイ(ユニークボス)
レベル:180
腕力:2000
器用:2000
頑丈:1600
俊敏:1200
魔力:9999
知力:1200
運:なし
【
【
【
【
【
武技スキル:覇王爪、真空斬り
装備:神威の爪
ドロップ:神威の甘露、神威の毛皮、ランダムボックス、ランダムな装備
魔石:極大
*****
『GURRRRR』
黒い影と思ったそれは、見上げてみれば馬鹿でかいクマのモンスターだった。6メートルちょっとのエンキよりも更に大きい。
こいつもまた『ユニークボス』! 想定外の化け物が出てきたな……!
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