ガチャ113回目:海の騎士

オークション日程を1日読み間違えており、開催日は昨日ではなく今日でした。申し訳ありません。

その為、108話の内容を一部変更しました。簡単に言うと、「売れた」から「出品した」に変更。

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



【レベルアップ】

【レベルが35から38に上昇しました】


【レベルアップ】

【レベルが38から40に上昇しました】


【レベルアップ】

【レベルが40から41に上昇しました】


 ドロップの良さと簡単に狩れる事から、俺達は連続で『デスクラブ』を狩った。

 こいつのレアⅡはかなりの『運』を要求するのか全く姿を見せる様子はなく、遂に4匹目の討伐を成功。レアモンスターを倒してレベルが1しか上がらないというのも初めての経験だったが……。まあとにかく、ガチャが回せる数値まで上がってくれて何よりだった。


 俺はアキとマキの傍まで寄ってから、『レベルガチャ』を呼び出す。さーて、何が出るかな。

 ポチッと。


『ジャララ、ジャララララ!』


 出たのは、緑1、紫2、赤6、青1だった。


『R 俊敏上昇+12』

『SR 腕力上昇+30』

『SR 器用上昇+28』

『SR 頑丈上昇+30』

『SR 俊敏上昇+30』

『SR 魔力上昇+28』

『SR 知力上昇+30』

『SSR スキル:力溜め』

『SSR スキル:魔力回復Lv1』

『UR 魔力上昇+120』


*****

名前:天地 翔太

年齢:21

レベル:1

腕力:1044(+648)(+392)

器用:989(+614)(+371)

頑丈:996(+618)(+374)

俊敏:973(+604)(+365)

魔力:1196(+745)(+449)

知力:1012(+630)(+380)

運:1522


スキル:レベルガチャ、真鑑定Lv2、鑑定偽装Lv1、自動マッピングⅡ、鷹の目(1/3)、金剛外装Ⅲ、身体超強化Lv2、剛力Ⅱ(1/3)、怪力Ⅲ、金剛力Ⅱ、俊足Ⅲ、迅速Ⅱ、鉄壁Ⅱ(1/3)、城壁Ⅱ、金剛壁Ⅱ、統率、予知Ⅱ、二刀流(2/3)、体術Lv2、剣術Lv4、弓術Lv2、暗殺術Lv1、投擲Lv7、元素魔法Lv2、回復魔法Lv1、魔力回復Lv4、魔力譲渡、力溜め、破壊の叡智、王の威圧Ⅲ、スキル圧縮


武技スキル:紅蓮剣、紫電の矢


トロフィー:ホブゴブリン、黄金蟲

*****


『ボックスの残り10/120』


 『力溜め』……? 読んで字の如くだろうか。

 それよりも気になるのが……。


「URってステータスも出たのか……。外れと言えば外れだけど、最近『魔力』の消費が増えてきたし、最大値が増えるのはアリなのかな。それにしても、アキとマキがいるお陰で、ステータスの半分が夢の4桁に到達したな」

「おめでとう……って、言って良いのかしら?」

「うん、少し前までは4桁どころか3桁すら夢のまた夢だったからね。ちょっと現実味がないけど、それでも嬉しいよ」

「おめでとうございます、ショウタさん!」

「おめでとうございますわ!」

「はは、ありがとう」


 次は、アキとマキがいなくても4桁になれるよう頑張って、その後は……そうだな。『統率』なしでも4桁に到達できるよう頑張るか。まだまだ、アイラの背中は遠いもんな。


「ご主人様に祝福を」

「うおっ」


 アイラが不意打ちで、頬にキスをしてくれた。


「あ、ずるい!」

「私もしますわ!」

「わ、私も……!」


 アイラの不意打ちを受け、フリーズしているところに彼女達からも順番に祝福を受ける。

 ああ、でもやっぱり……。一番の幸せは、ステータスよりも彼女達の存在だよな。


 そんな風に心穏やかに彼女達への想いを深めていると、急に全身を悪寒が走った。


「!?」


 勢いよく立ち上がると、皆が驚いた顔をして、すぐに俺の視線を追いかけた。

 そこでは、『デスクラブ』を包んでいた煙が、膨張を開始していた。


「下がります!」

「アヤネ、カメラ忘れないように!」

「バッチリですわ!」


 さあて、何が来るかな……。

 

『ギギギッ』


 骨か何かが軋むような、不気味な音を出しながら、ソレは現れた。

 全身を動物の骨のような甲冑に身を包んだ、槍を携えた人型のモンスターだった。まるで中世の騎士のような出で立ちに、緊張が走る。


*****

名前:甲殻騎士

レベル:55

腕力:750

器用:500

頑丈:500

俊敏:300

魔力:100

知力:200

運:なし


装備:激流の三叉槍、甲殻全身鎧

スキル:身体強化Lv3、剛力Ⅲ、怪力Ⅲ、鉄壁Ⅲ、城壁Ⅲ、体術Lv2、槍術Lv3、投擲Lv2

ドロップ:ランダムボックス、ランダムな装備

魔石:特大

*****


 『エンペラーゴブリン』と同レベルだが、ステータスはこちらの方が圧倒的に高く、またスキルも戦士として必要な物はきっちりと揃えている。モンスターとしては珍しく、全体的にバランスよく仕上がった前衛仕様だった。

 『甲殻騎士』は槍をこちらに向けると、臨戦態勢を取った。どうやら『エンペラーゴブリン』は軍団で攻める為に多少弱かったようだけど、こっちは単騎で強いタイプらしい。


「アイラ、頼めるか」

「お任せを」


 対の短剣を抜き放ち、アイラは『甲殻騎士』に肉薄する。


「ふっ!」

『ギチッ』


 普通の槍が相手ならアイラの短剣は相性が悪いが、あのモンスターが持つ槍はトライデントのようなフォーク型だ。溝になっている部分に上手く差し込む事で、攻撃を逸らしている。

 だが、あんな曲芸のような戦いは、アイラくらいの熟練の冒険者でなければ出来ない芸当だろう。俺はちょっと自信ない。


「あんなに重々しい鎧を着けているのに、素早いですわ……」

「魔法は慎重にな」

「はいですわ」


 アイラと『甲殻騎士』の応戦を見守りながら、俺とアヤネは攻撃するタイミングを見計らっていた、その時。奴が持つ槍に、水が集まりはじめた。


 なんだ、あれは?


「回避を!!」

『ギギギギッ!』


 アイラの叫びと同時に、奴はこちらに向けて突きを放ってきた。

 すると、纏っていた水が槍の直線状をなぞる様に勢いよく発射された。その先にいるのは、アヤネだった。


「くっ!」

「きゃあ!」


 アヤネを引き寄せ、なんとかそれを回避させる。アヤネが立っていた場所には、水によって開けられたであろう大穴が開いていた。砂だからわかりにくいが、その奥にある地面すらえぐり取られている。

 その威力は、俺の鎧すら意味をなさないレベルかもしれない。


 さながら高圧ジェットのようだった。

 アイラが『甲殻騎士』と切り結びながら叫ぶ。


「ご無事ですかっ!?」

「ああ! 平気だ!」


 しくったな。

 突然の襲撃で忘れていたけど、俺達『金剛外装』使ってないじゃん。まあ、使ってたとしてもアレを避けずに受け止めるのは怖いけど。アヤネなんて無印だしな。


「騎士モンスターって、レーザービーム出せるんだな……」


 俺は奴の槍を睨みながら、ひとりごちた。


「旦那様、楽しそうですわ」

「あれ、そう見える?」

「はいっ」


 もしかして俺、今笑ってたりするのかな。

 アヤネを撫でたい衝動に駆られたがグッと我慢し立ち上がる。


「なあアヤネ、やられっぱなしじゃいられないよな!」

「ええ、万倍返しですわ!」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


この作品が面白いと感じたら、ブックマークと★★★評価していただけると励みになります!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る