ガチャ025回目:初めての更新ガチャ
「よし。『怪力』ゲット! おっと、使う前にアプリで詳細から見ていくか。『怪力』『怪力』……あった」
『スキルを使用すると、未使用時と比べ2倍の力を出せるようになる。ただし効果時間は短く1分で効果が切れ、再び使用するには10分待つ必要がある。末端価格、3000万~』
うん、もうこの値段を見ても驚かなくなったぞ。成長したな、俺。
それに、あんな値段で売れたのも本当に出品が久々だったからなんだろう。次からは、この末端価格を参考にした方が良さそうだな。
*****
名前:天地 翔太
年齢:21
レベル:18
腕力:109(+88)
器用:94(+73)
頑丈:85(+64)
俊敏:123(+102)
魔力:90(+69)
知力:90(+69)
運:234
スキル:レベルガチャ、鑑定Lv2、鑑定妨害Lv4、自動マッピング、身体強化Lv3、怪力、迅速、予知、投擲Lv1、炎魔法Lv1、水魔法Lv1
*****
「なるほどね、常時使えるものじゃなくて限定的なものだったのか。それでも1分間強くなれるのなら、ピンチを逆転する事も可能だし便利なスキルであることに変わりはないな」
それにしても、18か……。よし、時間もまだまだ残ってるし、もう半周しつつゴブリンを狩る事にしよう。今度の100匹目は、角から少し距離を置いてみるかな。
そうして『迅速』を駆使し、マップ埋めの工程として、昨日ストーカー連中に声を掛けられた角をゴールと定めて走り出した。
◇◇◇◇◇◇◇◇
「おりゃっ」
100匹目のゴブリンの首を落とし様子を見る。しばらく眺めてみれば、しっかりと煙が発生したのを確認した。そして、マップの角へと移動していく姿も。やはり、後者で問題なかったようだな。
マップの角は一応、視界に入る位置に留めておいたので、追いかけるのに慌てる必要も無かった。
「それにしても毎回出てくれるよな、このレアモンスターの煙。『運』が200を超えてたら、もう確定で発生するのかもしれないなー」
そんな事を考えつつ、『ホブゴブリン』が出現するのを見守った。
『グオオオッ!!』
「よし、『怪力』使用。……うおりゃっ!!」
『ホブゴブリン』の頭部が切断され、胴体と2つに分かたれた。これが2倍の力か。まさか分断する威力になるとは……。
出現と同時に倒されたためか、出オチの様に思えて少し哀れに思えた。
【レベルアップ】
【レベルが18から22に上昇しました】
「『怪力』の力は凄いな。とんでもない威力だ。これは、未使用のまま戦った時との違いがハッキリとわかるし、強敵との戦いできっと役に立てる。もしこれが、『マーダーラビット』の時にあったら……」
そう考え、思いをはせたが首を振る。
「いや、あったとしてもまず『鉄の剣』の方がもたなかっただろ。それに、あれは3年間お世話になったアキさんと、丁寧に対応してくれたマキへのお礼でもあったんだし。そのおかげで今、巡り巡って俺の手には『御霊』があるんだからな。……まあ、そのせいで彼女達に負担を掛けさせちゃったけど」
もしもを考えるが、今は自分の行く道を信じるしかない。それに、マキと仲良くなれたのも、一応は『マーダーラビット』に苦戦したおかげでもある訳だし。
「さて、と。レベルが上がった訳だし、早速新しくなったガチャを回すか!」
目の前に落ちている2本目の『鋼鉄の大剣』『中魔石』『スキル:怪力』を無視して、俺はガチャを起動させた。
そして1つになってしまったボタン「10回ガチャ」を押し込む。
『ジャララ、ジャララララ!』
ん? なんだか効果音が変わったような……。
そう思っていると、紫1、赤4、青5のカプセルが出てきた。
『R 腕力上昇+7』
『R 器用上昇+6』
『R 頑丈上昇+6』
『R 魔力上昇+6』
『R 知力上昇+8』
『SR 腕力上昇+20』
『SR 俊敏上昇+18』
『SR 知力上昇+18』
『SR スキル:身体強化Lv1』
『SSR 頑丈上昇+40』
*****
名前:天地 翔太
年齢:21
レベル:2
腕力:121(+115)
器用:85(+79)
頑丈:116(+110)
俊敏:126(+120)
魔力:79(+75)
知力:99(+95)
運:242
スキル:レベルガチャ、鑑定Lv2、鑑定妨害Lv4、自動マッピング、身体強化Lv4、怪力、迅速、予知、投擲Lv1、炎魔法Lv1、水魔法Lv1
*****
「いや、上昇量エグすぎだろ。しかも、SSRで40って。正直、ここまでスキルが強くなると、ステータスの方が嬉しいかもしれないな。スキルを使いこなせるほどの基礎が無ければ、スキルで効果が倍増したところでたかが知れてるからな」
強くなったことを実感し、改めてドロップアイテムを見る。そう言えば、気になってたことがあるんだよな。
「レベルのあるスキルと、そうでないスキルって、何の違いがあるんだろう」
レベルの方はまだ分かる。重ねれば重ねるほど強くなって、効果も増していくんだと。けど、レベルのないスキルは成長しない、完成されたスキル。……本当に?
誰もが無駄だし勿体ないと思うから試していないだけで、実は成長するんじゃないのか??
そんな悪魔のささやきが、俺を惑わした。
「もしくは、もう所持していたら使えないとか? ありえるな……。でも使って変化が無ければ、数千万を無駄にすることに……」
そこまで考え、苦悩するが、これまた30秒と掛からず即決した。
「上がらなきゃもう1回倒せばいいだけだし、使うか! 『怪力』を使用する!!」
スキルオーブが消え、効果が発揮されたのを確認した俺は、ステータスを急ぎ確認した。
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名前:天地 翔太
年齢:21
レベル:2
腕力:121(+115)
器用:85(+79)
頑丈:116(+110)
俊敏:126(+120)
魔力:79(+75)
知力:99(+95)
運:242
スキル:レベルガチャ、鑑定Lv2、鑑定妨害Lv4、自動マッピング、身体強化Lv4、怪力、迅速、予知、投擲Lv1、炎魔法Lv1、水魔法Lv1
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なに1つ、変わっていなかった。
「ちくしょー!!」
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今日もまた3話です。(1/3)
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