散骨
昭和二十五年の夏の晩に、私は祖父を殺しました。或いは、殺したという言い方は正しくないのかもしれません。祖父の
「
私は教会から洗礼を
生きていれば
金山治兵衛は老齢にして大戦を生き抜いた
「親の言いつけを守らないと治兵衛さんが迎えに来る」そんな噂話が立つのも無理からぬ事だったと思います。金山家は長年を掛けて異端とも言える儀式や慣習を
初めこそ、
「どうせ、灰になるのだから見つかりはしないよ」
金山治兵衛はそう言うと、さっさと
金山家の
昭和二十五年の夏の晩に、私は祖父を殺しました。当時、私は十六歳の
「どうせ、灰になるのだから見つかりはしないよ」
その一言が私の
(了)
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