第5話 夢を諦める日のこころ

 夢は諦めなければ必ず叶う、その言葉は正しいのか、間違っているのかはわからない。だがどうしても夢を諦めなければならないこともあるのだろう。


 私もそろそろ夢を諦めるかどうかの決断をしなければならない。大学院受験をすることは可能ではある、だがまた不合格となった場合は悲惨なものとなるだろう。受験しない場合は仕事を探す必要がある。


 少なくとも、初詣を終える前にはどうするかの決断をしておこうと思う。


◇◇◇日記part


 初詣、年初めに行う行為の一つである。


 私は今、神社に参拝に来ている。毎年初詣は行っているが、いつ来ても人が多いと感じる。


◇◇◇


 まあ、とりわけ日記に書くことがない。


 年初めのこの時期は現実逃避をするほどの悲しかったり辛かったりする出来事はないのだから。


 神社の中は人で溢れている。屋台も結構出ている。屋台の料理は割高であるが何故か買ってしまうのだ。


 たまの妄想フィクションもいいけれど、そろそろ現実と向き合う時だろう。おみくじの結果を見ながらそう私は考えた。


◇◇◇日記part


 晴れ渡る寒空の中一人歩む、遠い過去を夢見ながら。


 過去には帰れない、あの日には戻れない。ただ前に進むしかないのがこの人生。


 時には戻りたくなる、諦めたくもなるそして泣きそうになる時もある


 立ち止まってもいい、泣いてもいい、また進める時がくるまで。


 人生は孤独な旅に似ていると感じる。誰一人として同じ人生は無いのだから。


 夢を諦めても人生は続く。挫折は多く、後悔も多い。


 甘酒の味がこころに染みる。苦い現実を忘れられる。


 ああ、こんな日が続けばいいのになぁ。


◇◇◇


 妄想フィクション日記はこころも記す。私のこころはまだ迷っているのだろうか。


 でも夢は夢のままで終わらせよう。そろそろ仕事を探さなければ。


 いつかこの決断も後悔する日が来るかもしれない。


 しばらくは忙しい日々になるだろう。願わくばこの決断が吉となりますように。

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不合格の通知が届いた日の妄想日記 メタル10 @ten1579

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