第2話 眠れない日にはホットミルクを

 なかなか寝付けない、むしろ目が冴えてしまう、そんな経験は誰にでも一度はあると思う。


 現在、私がその状況にある。今の時刻は午前2時、寝るには遅すぎる時間帯だ。眠れないのならいっそのこと、この状況を日記にしてみようと思う。


◇◇◇日記part


「うーん、うーん」


 午前2時、私が眠れずに布団の中でゴロゴロと唸りながら転がっていたりしていたら、いつの間にかこんな時間になっていたという訳である。


「どうにも〜♪ 眠れない〜♪」


 なんか適当なメロディで即興の歌を思いついたまま口ずさむ。自分でも何をしたいのかわからない、これが俗に言う深夜テンションみたいなものだろう。


「羊が1匹、羊が2匹……だめだ、逆に目が冴えてきた気がする」


 羊を数えると眠りやすくなると聞いたことがあるけれど、実際にやってみても眠たくなったことはほとんどない。多分この方法は私の体質に合ってないのだろう。


「やばいかも、もう3時になりそう」


 ふとスマホを見て、1時間経過したことに気がついた。ここまで眠れないのは久しぶりな気がする。


 受験に向けて勉強していた頃にも不安と緊張で不眠気味になることは多々あった。あの頃は苦しい日々だった。けれども夢もあった。


 だけど今はどうだろうか。夢破れて自嘲したりしながら過ごしている。割とひどいと自分でも思う。


◇◇◇


 ただ眠れないという状況だけでもそれなりの文章にはなる。でもそれだけでは物足りない。ここに何か妄想フィクションでも入れようかな。


◇◇◇日記part


「いっそのこと起きて朝食でも作ろうかな」


 そろそろ午前4時になるぐらい、白米が炊けるころだ。私は布団から出た。


 朝食は簡単なモノ、卵焼きとウインナー。朝はこれぐらいの量がいい。


 卵焼きを作るのは割と面倒だがウインナーは焼くだけでできるから手軽だ。


 あとは白米とコーヒーを準備すれば完璧だ。


 外はまだ暗い、偶にはこんな朝もいい。


◇◇◇


 ふと時計を見ると午前5時、全然眠気がこない。生活リズムが乱れているのかもしれない。


 寝不足は健康にはあまりよろしくはない。このぐらいで日記は切り上げておこう。


 寒さを感じながらホットミルクを作る。私にとっての、眠れない時の最終手段である。


 少々熱めだが身体の中から温まる。これで少しは眠れるだろう。まあ、日記書く暇があるなら始めからホットミルクを用意すれば良い話ではあるのだが。

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