【結】

「よっす。どうした少年?」

「…僕は少年と呼ばれるような歳でもないのですが」

「年に合わず、ふてくされた顔をしている大人など子供に等しいものさ」

恐らく相当久しぶりな感じであの時失礼な態度で話し込んでしまった女性と出会った。たった4話でキャラがぶれまくる青年は何もかも疲れていた。


「なんか色々どうでもよくなって」

「随分と落ち込んだ死んだ目をするようになったね。会わなかった間に何があったんだい?」

青年はここ最近のことを全部まとめて話した。

「いろいろあったんだね」

「まぁ、はい・・・いろいろあり過ぎた感じです。はい」

「で、どうする?」

「話聞いてました?何もしたくないといったんですけど」

青年の言葉に女性はこう返した。

「大事なのは足を止めないこと。どれだけのことがあろうと何が起きようと時間は止まってくれないし巻き戻ることもない」


そういって彼女は青年の手を取る。

「コーヒー飲むかい?近くにいいお店を知っているんだ」

「駅前のカフェでしょう?知ってますよ…一度行ったことあるので」


そして二人は駅前へと向かっていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

何一つ特筆して話すことがない日常にて 迷子の鴉 @rosu5kuhi18

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ