エピローグ
第24話 これから彼は、どんな手を打つのだろうか?
彼は近くの兄が経営する病院に立寄り、兄に礼を言ってクルマを返却した。
「よつ葉園、どうなっていた?」
兄の問いかけに、弟である彼は述べた。
確かに、広い敷地にゆとりをもって建設されていた。
広さという点では、確かに、津島町にあった頃よりはよくなったと言えよう。
ただ、いつか新聞でも取り上げられたみたいだが、冷暖房設備は基本的に設置していない。子どもらに暑さ寒さに負けないよう育って欲しいからと言って、前園長がそれを断ったってね。
少し間をおいて、兄はぽつりと漏らすように言った。
「典型的な教育関係者の考えることなんて、そんなものだろうな」
兄は、それ以上何も言わなかった。
彼もまた、前園長が元小学校教師で校長まで務めた人物であることを知っている。
・・・ ・・・ ・・・・・・・
「さあ、大槻君は園長として、これからどんな手を打っていくのだろうか?」
その日の夜、風呂に入りながら、大宮氏はぽつりとつぶやいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます