第22話 果ての果て【ヒナタ視点】&今は
21話かなり賛否割れましたね……。改稿入れようと思いましたが、無数に存在するルートの内の一つだと思って温かい目で見てやってください……。
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ーヒナタ視点ー
どうすればいいの?分からない……。
私は洋介くんに嫌いだと言われ切り捨てられたことで、耐えきれなくなり教室を飛び出した。私は気付くともう誰もいない自宅にいた。
そばには洋介くんも啓汰もいない。
そんな頭の狂いそうな環境で活路を開くために、私は洋介くんの言葉を思い返す。その言葉を繰り返す。
——私が気付かない限り、もう無理。
何に気付かない限り、もう無理なの?
何を食べても何の味もしない、真っ白な生活を送ること数日。依然として何も分からなかった私は遂に行動を起こすことにした。
某ネット掲示板を開き、そこにスレッドを立てた。
彼氏とやり直す方法
1 名無しさん
クリスマスイブにまでバイトを入れてる彼氏に少し呆れて寂しかったので浮気をしてしまったら、翌日浮気相手と歩いているときに彼氏と知らない女性が一緒にいるところに出くわしちゃって……そこで私も腹が立って勢いで一旦は別れたんですけど、冬休み明けに学校で彼氏に浮気をされたと暴露をしたら実は浮気でもなんでもなくただただイブは私に婚約指輪を渡すためにバイトを入れていたと言われて頭が狂いそうなところで浮気相手まで自殺してしまい頼れる相手がいなくなっちゃって……。
彼の遺書に彼氏を頼れと書かれていたので彼氏のところに行ったら、すげなくやり直すことを断られて今度こそしっかりと別れようと告げられました。そこで、私がごねたら私がとあることに気付くまでは無理といわれたんですが、どういうことでしょうか?
2 名無しさん
タイトルからは察せれない中々ヘビーな内容が飛んできて脳破壊されそうなんだが。
3 名無しさん
いや、これスレ主が悪いだろ……。浮気したのに何様?感。
4 名無しさん
それはそう
5 名無しさん
でも、婚約指輪のためとはいっても彼氏くんイブにバイトはなくないか?
6 名無しさん
というかそもそも主さん文章の流れ的に学生なんでしょ。定職についているわけでもないのに婚約指輪とか、ちょっと……。
7 名無しさん
>6 そういわれるとそうやな。
8 名無しさん
お前ら話脱線しすぎや。ちょっとは考えてやれや。
9 名無しさん
>8 お前が考えろや
10 名無しさん
ちょっとこれだけでは分からないので質問を。ごねるとは具体的にどのようなことを?あとどのような経緯で改めて別れを告げられたんですか?
11 名無しさん
>10 元々浮気相手には相談していたんですがその時に彼氏がなんでアルバイトをしてたとかを教えてもらえなかったとか、遺書に書かれてるんだからとか彼氏がいないと私はもう無理とかですね。
なんかちゃんと向き合わないとなと言われて、今まで構ってやれなくてごめんと謝られて別れを告げられました……。
12 名無しさん
俺もう分かってもうた。
13 名無しさん
>12 えっ?お願いします。教えてください。
14 名無しさん
>13 嫌だ
15 名無しさん
>14 草
16 名無しさん
おそらくそのように他人のせいにしているからではないかと……。あと、その浮気相手さんの遺書といっても全く彼氏さんには関係ないですよね……。
追加で質問させていただきます。スレ主さんってしっかりとまず浮気をする前に寂しいことを話したんですか?あと、浮気についてまさか一方的に嘘を吐いただけですか?
17 名無しさん
なるほど……。
軽くしか伝えてないですね……。
そうですね……。
18 名無しさん
ああ、察し()
19 名無しさん
それならまぁまず、自分自身の犯した過ちとかにしっかりと目を向けて彼氏くんには謝ることではないかと。そこでの誠意と彼氏くんの心境次第。
20 名無しさん
分かりました。皆様ご協力ありがとうございました。
私はそう打ち込むとパソコンを閉じた。
自分自身の過ち……。私はそう呟くとベッドに入り、一刻も早く明日が来ることを願った。これで私は救われると信じて。
翌日、私が掲示板で教えてもらった言葉を胸に大学に向かうと、私の眼には洋介くんと瀬川さんが仲睦まじく手を繋いで並んで歩いている状況が入ってきた。
ああ……。ああ……。
私はそれを見て固まってしまった。本能が私に言っていた。洋介くんの表情から分かるだろ。私にもう勝ち目なんて存在しないと。
私は彼に言葉をかけることなくその場を逃げ出した。
そして、家に着くとひたすら自室で泣きながら虚空に向かいごめんなさいごめんなさいととにかく言い続けることしかできなかった……。
ー洋介視点ー
俺が再び瀬川さんに救われた日の数日後、俺は彼女と付き合い始めた。
ヒナタ、啓汰とのことで得た反省を活かしつつ、彼女第一で生活を送っている。
そして、十一月。瀬川さん、いや美月の誕生日に俺は婚約指輪を贈った。
「美月、誕生日おめでとう。愛してる。……これを受け取ってくれるか?」
「……はい!」
彼女はそう言うと俺に抱き着いて泣いて喜んでくれた。
今、俺と美月は二人の可愛い子どもに囲まれながら、この瞬間瞬間に幸せを噛みしめながら、俺は家族との時間を大切にして生きている。
ー完ー
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星やハート、フォロー等押してもらえると嬉しいです。
一応、これで中編版のこのルートは完結です。今後、どこかしらで改稿版(長編)を投稿すると思います。
また次回からはIfルートです。Ifルートについてはご要望ありましたら教えてください。お応えできる範囲内ではありますが、検討させていただきます。
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