第4話 ヒロイン登場!?
ミッシャー・オルゼンは本来俺が血を吸って
本当なら俺の屋敷で
とにかく俺は元のシナリオにこの物語を少しでも近づけようと、ミッシャー・オルゼン侯爵令嬢の屋敷に向かったのだが、なぜかそこにサーベ・ムチョルク男爵も付いてきたのである。
「ダッカス・ユアンク
「もちろんです! ・・・・・・でも、チェンバート・ワッツ男爵が目覚めた時に
「おかげさまで医者の話ではもう何も心配いらないそうです! それに目覚めた時に私がいたら口論になってしまうかもしれません。少し時間を置いてから会いに行きますからどうぞ心配なさらないでください!」
「そうですか。・・・・・・では、ともに
⚫
ミッシャー・オルゼン侯爵令嬢の屋敷に到着すると夜中だというのにパーティーの真っ最中のようだった。
俺たちを迎えてくれたのはミッシャー・オルゼン侯爵令嬢その人だった。
玄関からでも
そんな状況の中、自慢の白く美しいマシュマロおっぱいを半分近く露出したエメラルドグリーンのドレス姿の彼女は、俺に向かって非常に情熱的な声音でこう言ったのである。
「ダッカス・ユアンク子爵様っ! ついにわたくしの屋敷に来てくださったのですねっ! うれしいですっ! わたくし、あなた様のためならいくらでも淫靡な女になりますわ! ああっ、こんなに痩せ細ってしまわれて! さあ、わたくしの首元に噛み付いてくださいませ! 我慢なさらずに! 早くわたくしをあなた様の虜にしてくださいませ! どうかお願い
俺はその言葉を聞いて強い衝撃を受けていた。
なぜなら、ミッシャー・オルゼン侯爵令嬢は自分のことを嫌っているとばかり思っていたからだ。
それに俺は今まで自分のためにここまでしてくれる女性に出会ったことがなかったのだ。
だから俺は決意と敬意と親愛の情を込めてこう言ったのである。
「あなたはやはり僕のせいでこんな乱れた暮らしをしていたのですね! なんて
その直後、俺は返事を待たずに玄関先でミッシャー・オルゼン侯爵令嬢のことを抱き締めた。
ミッシャー・オルゼン侯爵令嬢は俺の耳元で熱い吐息を漏らし、こう言った。
「ああっ! わたくしはずっとあなた様にこうされるのを夢見ていたのですっ! こんな幸せが他にあるでしょうか? もっとわたくしことを息ができなくなるくらい強く抱き締めてくださいませっ!」
俺はリクエスト通り、強く強く彼女のことを抱き締めた。
すると、彼女の首元がちょうど血が吸いやすいあたりの位置にきて、俺のことを甘く誘惑してきた。
それは女性特有の
それでも彼女は
そして俺はこの時になってようやく気づいたのである。
自分がこの物語で最も愛していたのは、この世間知らずだが、一旦恋の炎が燃え上がると誰よりも情熱的になってしまうこの女性だったのだ、と。
それでも、俺は決してミッシャー・オルゼン侯爵令嬢の真っ白な首元に噛み付きはしなかった。
なぜなら、この物語の主人公であるサーベ・ムチョルク男爵とあの聖女様がそんな俺たちのことをじっと見つめていたからである。
※※※
第4話も最後までお読みくださりありがとうございます!
ここまでで、俺(ダッカス・ユアンク子爵)のことを応援してやろう、もう少し見守ってやろうと思われたら、作品フォローや★評価をしてもらえるとすごくうれしいです!
【次回予告】
第5話 幸せになる!?
ついに俺(ダッカス・ユアンク子爵)はある決断をする!
あなたはその決断をどう思いますか?
いよいよ最終話っ!
どうぞ続けてお読みくださいませ
m(__)m
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