人形の夢

氷点下冷え性

第1話

ある寒い日


顔を真っ赤に染めた少女がいた


少女は笑っていた


少女は白い息を吐きながら路地を走っていた


省三はある通りで忙しく動かす足を止めた


さびれた通りのガラスケースの中にある一体の人形を眺めて


その人形はとてもきれいで品がありとてもこの場所に似合うものではなかった


初めて少女がそれを見たときとてもきれいだと感じそれをキラキラとまばゆい目で見ていた


すると扉が開き中から店主と思われる一人の老人が出てきた


老人は少女と目が合うと「気になるのかい」といった


少女は顔を立てに傾けゆっくりとうなずいた


老人は懐かしいものを見るように少女を見て口を開いた


「私はここで店を開いているが最近は客足が随分と減ってたたもうと思っているんだ」


「まぁこんなことをお嬢ちゃんに話しても仕方がないんだが」老人は少し寂しそうに笑った


「そうだ、ここでお嬢ちゃんに会ったのも何かの縁かもしれない」


「こんな老人の話を聞いてくれたお礼にこの人形をもらってくれないか」老人は少女の肩をつかみ言った


少女は少し戸惑ったが嬉しそうに口に笑みを浮かべ顔を傾けうなずいた


少女は狭い路地を息を立て走っていたいつもとは違い小さな友達を腕に抱えて


そして少女はドアを開け家へと帰った


少女の家には母がいた


決して広いとは言えない部屋で薄暗く煙たい部屋の中に母がいた


少女は母に駆け寄る


だが少女は殴られた


少女はいつもと状況が違うことに気づいた


いつもなら持っていたものそれが今日はない


少女はとっさに謝ろうとしたしかしそのか弱い声は母には届かなかった


母は気が収まったのか足元にいる少女の手に人形がいることに気づいた


母はそれを取ろうとしたが少女は抵抗した初めての友達だけは手放したくなかったから


とうとう足元に転がるそれから母は人形を奪うことができなかった


そして母はそれを見て気味が悪くなり山へと捨てた


人形は目を覚ました


人形はそれを見た、、、、、、それは笑っていた


それは笑ったまま目を見開き冷たい闇の中で横たわっていた

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人形の夢 氷点下冷え性 @kabonado

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