第3話正直な気持ち
私は氷河冬音(ひかわ ふゆね)。人数合わせで来た合コンで何故かみんなの前で告白された。
それも、1番パッとしない男に。
でも、元が良いからヘアスタイルとか服装を変えればかなりモテる男だ。
色々話を聞いたところ、男らしくないとか言われてたみたいだけど、そんな事で振った女たちは勿体ないことしてる。
悠音くんのかっこ良さを分からないなんて…
私が色々教えていると悠音くんが急にこんな事を言ってきた
「正直、俺は冬音さんにだけ好かれれば嬉しいんですけど…」
「…私に好かれたいの?」
私がそう聞くと"はい!"と無邪気な笑顔で返事をしてきて、思わず私はドキッとしてしまった。
「だったら、自信をつけて私をドキドキさせて!そしたら…考えてあげてもいいわよ」
思わずそんなことを言ってしまったけど、悠音くんは嬉しそうに。
「じゃあ頑張ります!絶対、冬音さんを惚れさせてみせます!」
そう言ってきた。
正直、合コンで告白してきてくれた時には、こんな風に気持ちをドストレートに言ってくれる悠音くんに惹かれていた。
私は正直になれないから"お試しで付き合う"なんて言ったけど、本当は今すぐにでも付き合いたいし、イメチェンして悠音くんがモテるのは嫌だ。
でも、変わっていく悠音くんは見たい。
「冬音さん?」
「え?な、なに?」
「なんかボーッとされていたのでどうしたのかと」
「な、なんでもないわよ!」
「それならよかったです」
悠音くんはそう言うと安心してニコッと笑っていた。
その笑顔に私はまたドキドキする
「そ、そう言えば悠音くんって私より年上なの?」
「あ、言ってなかったでしたっけ?俺、今年で28歳なんですよ」
「28?」
「はい!」
「私より5つ年上なの?」
「そうなんですか?」
「なんか偉そうなこと言ってごめん」
「あ、いいんですよ!俺が冬音さんに惚れたので」
そんな事をサラッと言い放つ悠音くんに何度もドキドキさせられて、正直悠音くんが変わるまで私は頑張れるのか心配になってきた。
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