第9話 サーシャ目線

サーシャは、出ていったテルの事を、追いかけようとしたが、


足がもつれて転んでしまった。



サーシャは思う……

【せっかくのクリスマス・イブなのに……テルを傷つけてしまったわ。】



両腕や体には、テルの暖かさが残っていた。




『そうよね、、、自分でケリを付けなきゃ…いけないわ。』



スマホを持ちながらも、

ハリウッド俳優のパリスに連絡を入れてみると……



なかなか出ない。





待っても出ない。





プルルル……『Hi!!』



『サーシャだけど……あの……逢えるかしら??』



『良いけど?!オレ、デートで忙しいんだけど。合流するか?!』



『……う、、、あの、、それは……。』




『やっぱり、もういいわ。』




プチン……。



スマホを投げて、サーシャはため息をついた。

そう、最初からパリスにとっては



サーシャは……都合のいい女でしかなかったのだ。




身体の関係を持つと……途端にパリスは手の平を返す態度になっていたのだ。




合流って……私に??混ざってヤレって事??!




テルの愛情たっぷりな対応を知ってしまったサーシャは……



テルの流していた涙のワケは

自分が悪いのかも知れない。と…深く反省をしたのだった。





『今なら間に合うかも知れない』



慌ててワンピースの上にコートを羽織り……サーシャはテルを追うために



雪の降る寒い夜の街へと






飛び出して行ったのだった……!

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