おめでとうの言い訳、あるいは人類救済システム

隣人の幸せに妬む。不幸になれと願う。

自分もそうあって欲しいと願う前に人に向かうって堕ちろと祈る。


隠したって無駄です。誰だってそう。これは生物的な仕組みです。限られた環境の中で生き残るため他者を蹴落とす本能の名残りなんだからしかたがない。


もちろん群生知的生物としての人類がそれを剥き出してよいはずもない。このままだと互いに貶めあって絶滅する。個体が牙と爪以上の力を振るえる以上、種としての生存が掛かっているので。


そうしたものの外側の防衛線が法や同調圧力ですが、もちろん内側から制御するシステムも存在します。ずっと昔から。


隣人の幸せを妬むのではなく、自分もそうありますようにと願う場所がある。皆が幸せでありますようにと広域に醸成する祭事がある。さすがは人類。


みなさん、明けましておめでとう。今年もよい年でありますように。


まあね、こんな破滅的な本能を制御すためのシステムも欲が強すぎると反転する訳で。他者を堕とすために夜な夜な釘を打ったり、道徳規範に留められず生活と財産の大半注ぎ込んだりね。


せいぜい小銭を撒いて星5が来ますように祈るとか、ほどほどがいいと思います。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る