屁理屈の呪い

神様がいて、魔王がいて、誰が決めるのか公平なレベルがあって、魔物も魔法も何もかもが「え? そんなもんでしょ」と平然と存在する世界。ファンタジーというより、共通言語に基づくライトノベル世界観。


何の衒いも躊躇いもなくそんなものが書ける自分に帰りたい。どんなに荒唐無稽でも現実が始点にある限り理屈がないと気持ち悪い。


もう呪いですね。


SFを拗らせたおかげて形而上的カオスは究極的に機械論的唯物論の下に表記できるなどといった訳の分からない宗教に呪われています。


いや、何でもSFのせいにしたらあかん。SFが好きでも人生を真っ当に生きている人はきっといる。理屈に拘ってしまうのは自身の問題や。


そうして自分を紐解くに、恐らく設定を組むのが好きなくせに面倒くさいのが嫌いという性根のせいではないかと。そもそもS Fと言いつつ移ろい激しい学説を追うのを諦めている訳だし。


理屈の正しさなどどうでもよい。屁理屈であれ通っていればよい。ぼくはぼくの「何でやねん」に答えられるものしか書けない。


誰が肯定してくれようと自分が肯定しない限りは無理なのでしょうね、きっと。


おっと、最後に予防線を張っておきますが、SFとファンタジーの境界を論じようなどと恐れ多いことは考えていませんからね。そんな面倒で形而上的な議論は端から御免です。

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