スタート先に悩んだのじゃが…関羽雲長みたいになったぞぃ

天使さんの話しを聞いたらの、多種族が暮らす惑星はダメじゃわい。


そうなるとじゃ、1種族が住まう惑星となるわけなのじゃが…


「そうなるとじゃ、儂らのような人族となるのかのぅ?」


それは、それで仕方あるまいのぅ。


「う~ん…同じかと言われましたら、違いますわねぇ。

 研究者の考えが反映されたのか、そのような種族が7割ほどですか。


 ですが、3割は違いますわねぇ」


ほぅ、どがぁなんじゃろかい。


「エルフのような長命種…まさに姿がエルフのような種族もいます。

 鬼のような種族とか、リザードマンのような者も。

 腕や足、頭が複数ある種族もですし、鉱物系や粘液系などなど、多種多様ですわ」


そがぁなふうに教えてくれるわけじゃが…鉱物系や粘液系かぇ?

さすがに、それはのぅ…


「こちらと同じ人族の惑星でも色々あります。

 文明が進んでSFのような惑星では近隣をテラフォーミングしつつ、宇宙ステーションを中継にて宇宙進出を果たしていますし、こちらの太古、古代、近世などなどに近い世界もですね。

 あっ、原始時代的な惑星は、生き残る確率が低いので避けていただけると。


 高齢者に人気があるのは、こちらでの昭和時代に相当する文明が育った惑星ですわね。

 研究者の方に好きな方がおられるのか、このタイプの惑星は結構な数ありますわ。


 むろん、ファンタジーみたいな惑星もですけど」


話しを聞くとじゃ、知的生命体が文明を築いた惑星は多数存在するようじゃ。


その説明だけでの、結構な時間をようしたのじゃが…


「初期ログインようの空間はブーストが掛かっていますから、ゆっくり考えていただいて結構です。

 実世界の1秒が、こちらの1年となりますので」


時間加速させ過ぎじゃろがっ!


っうことでの、1週間ほど掛けて惑星を吟味したわけじゃが…


えっ?時間掛けすぎじゃと?

いやの、どれだけ惑星があると、思うておるんじゃ?

大変じゃったのじゃぞ。


っか、文明が育った惑星をじゃ、創りすぎじゃっ!


エルフタイプの人種にも興味があったのじゃがの、ここはオーソドックスな人族としたぞぃ。


そんな人族が住まう惑星の中から、ファンタジー、これは外せんのぅ。


魔法が使いたいけぇ、魔法が発達し文明が中世である惑星に決めたわぇ。


ここでじゃ、天使さんへ我が儘を言わせてもろぅてな。


「魔法をのぅ、教えて貰えんじゃろか?」っとの。


するとの、天使さんが驚いたようにな。


「ご新規で、その抜け道に気付きましたか…

 ここでの時間加速を考えると、練習には持ってこいな環境ですものね。


 実はゲームプレイにて魔法の修練だけでタイムオーバーされる方も多いのです。


 ここでの行動は、ゲームプレイにカウントされないことに気付く方は少ないですが、気付かれた方は色々と準備してからプレイなさってますよ」


天使さんにの、そう教えてもろぅたでな、ここで魔法を習うことにのぅ。


じゃが…その前にアバター決めらしいわぇ。


プレイヤーは一律15歳からのスタートゆえ、年齢は変えられん。


じゃがの、性別は変更可能なのじゃ。

いや、おなごスタートはのぅ…儂は男子おのこたるべきと考えておるでな、これはなしじゃ。


ただの、身長や体重、筋肉質などものぅ。

小男たる儂はな、大男に憧れがの。

じゃから身長が2m20㎝の細マッチョにな。


「ほへぇ~

 大きくしましたねぇ~」っと、天使さんが呆れちょるな。

少し厳つい感じのイケメンさんでな、フツメンの儂がのぅ、このツラなれば結婚くらいはできたのではあるまいか?


このツラにの、関羽雲長のような頭髪と髭をな。

これ…憧れじゃったのじゃよ。

まさか叶うとはのぅ。

人生、何があるのか、分からぬものじゃてな。


「ほへぇ~

 このタイプの美丈夫は、初めて見ましたよ。

 う~ん、惚れ惚れしますねぇ~」

いや、天使さんや。

出来上がった褌一丁のアバターをな、舐め回すように見るのは、いかがなものかとのぅ。


その後はのぅ、旅装に着替え、旅道具や護身用の武具などと、初期の配付金が付与されてな、儂の姿がアバターへとのぅ。


「これで魔法の練習に入れますから、始めましょうか」

そう天使さんがの。


さて、どがぁなことをするんじゃろかい?

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