第75話 連携訓練
しかし、中隊規模ならともかく大隊規模になった部隊では、俺の直属小隊だけをサポートに回していたのではとても手が足りない。
そこで、俺の部隊ではあまり小隊の単位にこだわらず、お互いの状況を
ただ、これをするためには、隊員全員にある程度の技量と判断力が必要になる。しかし、その程度のことができないようなものは、そもそも選抜の時点で落としている。
選び抜かれた精鋭である俺たちであれば、その程度は
そして訓練には、部隊を二つに分けた
俺は公平を期すために審判役として参加し、どのメンバーがどのタイミングでサポートに回るのが最適なのかを、外部から見て指摘する役をしていた。
ちなみに
仕事のできる
そんな事情もあり、まだまだお付き合いを始めるところまではいっていない模様だが、俺の精神的な安定のためにも、二人にはぜひとも関係を深めてほしいところだ。
そんなある日。訓練を終え、愛機を降りたところで俺を呼ぶ声がした。
「ジェフ!」
そう言って、俺の胸に飛び込んでくるセシィ。
俺は両腕を広げ、彼女を受け止める。そしてしばらくすると、別の女性の声がした。
「セシィだけずるいです。私にも場所をあけてください」
「ん」
セシルの声に、そのまま素直に右に少しずれるセシィ。
その開いた俺の左胸に、今度はセシルがすっぽりと収まる。そんな俺たちの様子を見たウォルターが、苦笑しながら語り掛ける。
「よぉ、色男。そんなところでイチャついていると、
確かに、俺はそろそろ男性陣の
そんなことも考えたが、幸せそうに俺の胸に顔をうずめている二人を見ていると、まあ、その程度の不利益は甘んじて受けるしかないなとも思う。
そして、そんな俺の考えは、意外と早く実現することになる。
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