第17話 反転攻勢
これまでの戦いでは帝国の技術力に押され、どちらかというと守りを固めさせられていた連邦だが、帝国の国力が
長大な前線全てで積極的に前進し始め、少しずつではあるが、じりじりと帝国の占領地を削り始めていた。
俺たちの北部戦線でもそれは同様で、今が稼ぎ時だとセシィとウォルターが競い合うようにして敵を撃破していた。
ただ、俺がどちらのサポートをメインとするかでもめそうになったため、話し合いを勧めたところ、なんと一日おきに俺とペアになる相手が交代する取り決めになっていた。
まあ、不毛な争いをされるよりはマシかと、俺は
そして今日はセシィとペアを組んで出撃している。
ちょうどいい
セシィは俺の盾の
剣と盾を使い、敵の両手持ちの剣を
そうすると敵はまず俺を排除しようと判断したのだろう、俺にまっすぐに車体を向けた。
注意がセシィからそれた一瞬の
敵がグラついたタイミングで俺も残っていた右の前足を切り飛ばすと、敵はたまらずに横転した。
もはや
「やりぃ! ボーナスゲットだぜ!」
短い時間で敵を
「この程度の相手なら、セシィ一人でも簡単に
「そりゃそうだけどさ。ジェフがいると相手の攻撃を
「そりゃどうも」
俺たちは戦場のど真ん中でのんびりと雑談をかわしている。それが許されるぐらいには敵の密度が下がってきていたからだ。
「しかし、今日の敵陣はまた一段と薄いな」
俺がそう感想を述べると、セシィも同じように感じていたようだ。
「ああ。これなら、予想していたよりも早く帝国が崩れてくれるんじゃねぇか?」
「そうかもしれないな。だが」
俺がそこまで言うと、セシィは俺の
「「油断は禁物だ」」
俺たちはモニター越しに顔を見合わせ、クククと軽く笑いあう。
「こうやって雑談している時点で、もうかなり油断しているんだ。これ以上気を抜いて、
俺がそう注意を述べると、セシィがまた俺の
「分かっているって。『あの世にまで金は持っていけない』……だろ?」
そう言って、セシィはまたクククと笑っている。
俺は気を引き締めるべく、これからについての意見を述べる。
「相手はあの帝国だぞ。このままズルズルと手をこまねいて滅亡してくれるとは、とても思えない。何か一発逆転の手を狙ってくるかもしれないから、気を抜きすぎないようにしてくれよ?」
俺がそう言うと、セシィは肩をすくめながら持論を展開する。
「あたいはこのままでいいんだよ。そうやって昔からジェフが周りに気を配っていてくれるから、あたいはちょっと
「ま、それは
俺たちはそうやって他愛もない会話を交えながら敵を
ようやく連邦側に
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