第3話 ジェフ
俺の名前はジェフリー・オルグレン。親しいものからはジェフと呼ばれている。多脚戦車乗りの職業軍人だ。
俺が軍人をやっているのは、別に愛国心のためだとかの
俺の両親は、俺が
葬式が終了し、気持ちの整理がつくと、俺は途方に暮れた。
しばらくの生活費なら、保険金も下りたことだしなんとかなる。しかし、大学はあきらめざるを得ないかと思われた。それでも、これからの長い人生を考えたら、大卒の看板はぜひとも欲しい。なんとかならないかと恩師に相談したところ、軍大学を勧められた。
無料で学問させてもらえる上に、寮生活で軍服も支給されるため、衣食住も保証される。俺にとっては、
ただ、軍以外に就職しようとすると、違約金を払わなくてはならなくなる。そのため、俺の卒業後の進路は決まってしまう。しかし、両親を亡くした俺にとって、就職活動をしなくていいことは、かえってメリットに思われた。
そうやって、俺は軍大学をごく普通の成績で卒業し、多脚戦車乗りの道へと進んだ。
空軍に入れるほどの成績ではなかったし、海軍だと狭い船内でずっと過ごさなくてはならない。かといって、パワードスーツを着込んで歩兵になると、なんだか一番死にやすい気がしてならない。そのため、分厚い装甲で守られている多脚戦車乗りを選んだ。
そんな
防御型のナイトスタイルが一番死ににくいだろうという、かなり消極的な理由からだ。しかし、これが大間違いであったことは、すぐに判明する。
ナイトスタイルはその防御力を生かし、最前線で敵の第一撃を受け止める、最も死にやすいと言われているスタイルだったのだ。
しかし、そんなにすぐにはスタイル変更の申請を出せないため、俺はしぶしぶと訓練に
そして、しばらくすると、俺にはこのスタイルが
グラディエイタースタイルやデストロイヤースタイルはアタッカーと呼ばれ、敵を撃破するのが主目的だ。
それに対し、ナイトスタイルは支援型と考えられていて、アタッカーが攻撃しやすいように敵の妨害をすることが主な仕事になる。
敵を殺すのも敵に殺されるのもまっぴらごめんな俺からすれば、支援だけをしておけば評価されるナイトスタイルは、
その結果、俺は周囲の高評価を次第に得ていくようになる。
他のものは、ナイトスタイルに乗っていても自分が活躍したいという欲求が抑えきれず、どうしても自分で敵を撃破したがる。しかし、俺はそれに全く
そうすると、俺と組むと仕事がしやすいというアタッカー陣の評価へと
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