第4話

 家に、けぇったぞーーー!


 帰宅したことにテンションが爆上がりしている。今なら黄色いギザギザのオーラが見えているかもしれない。


 玄関横の鏡を見ると、口の端をニヒルに笑う平凡な顔立ち、きもっ。


 さて、夕飯まで何をして過ごそうか


 ピンポーン



 唐突に家のベルが鳴る。

 帰ってきたばかりだというのに何事だまったく。


 ガチャリと扉を開けるとそこには授業の合間に助けたような気がしないでもない女子生徒。


 思わずバン!と扉を閉める。

 え?なんで俺の家にいるの?こわいこわい


「急に来ちゃってごめんなさい、あのことでお礼したいと思って…」


 ほう…ならとりあえずお礼だけ受け取って帰ってもらう。大丈夫こんなおとなしそうな人だ多少強引に会話を終わらしても許してくれるよ。というかなんで僕の家わかったのストーカー?


「あっストーカーなんかじゃないから安心して?ちゃんとに調べさせたのよ」


 やべぇよやべぇよ、ストーカーより怖いやつだこれ

 ってなんだよ、もしかして子飼いの兵力を持つ系のお嬢様か?そんなもんは二次元から出てきちゃいかんでしょ


 しょうがない、かくなるうえは…


 あきらめよう



 なんか考えるのめんどくさくなってきたし。どうにかなるでしょ、どうにもならなくなったらどうにかして逃げるよ。


 そうして僕は再び扉を開くのだった。


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