第二話 失われたもの


俺は幼い頃に大事な親友が一人いた。そいつは俺といつもどうり遊んでいた。

「隆ちゃんは大人になったら絶対すっごい能力が目覚めるよ!!もうちょっとのしんぼうだよ!」

「でもクラスの中で異能を持ってないの俺だけだぜ?お前にも抜かれちまってるし。」

「何言ってるの?僕の能力、【支配者への抵抗】(アンチルーラー)なんてただの時間系能力メタじゃん。時間系能力持ってるのって他にいる?」

「まぁそうだけど。」

そんな話をして帰り道で別れたその後だった。


「次のニュースです。中之町の路地で歩行者の少年が気絶した状態で発見されました。少年は複数ヶ所にあざがあり^⁠_⁠^B⁠-⁠);⁠)}⁠:⁠‑⁠)(⁠^⁠^⁠):⁠-⁠$(⁠T⁠T⁠)」


突如として悲劇が起こると心が無になる感覚を齢僅かで知ってしまった。


それから幾年経ってもうその事件も周囲が忘れている今でも俺は時々思い出す。

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