第52話 不思議な出来事
今年のお盆は、ユリナは寝冷えをしたのか、気が緩んだのか、
体調を崩している。
夏風邪と言うものなんだろうが。
暑さに体が慣れず、横になる事が多い。
そして、今日、伸び伸びになっていた、免許の更新へと出かけた彼女は、
帰りつく間際から具合が悪くなる。
軽い熱中症なのではないかと考えるが、
帰宅してからも、水分補給をし、横になり休む事に。
ユリナが寝ている間、家族は買い出しの為、留守だった。
そして、少しうつらうつらした後、目を覚ました彼女。
物音がない為、自分一人なんだと、そのまま、横になっていた。
そして・・・
不意に自分が寝ている部屋のドアが開き、暫くして閉まる。
勿論、人の気配。
ユリナは、そのまま目をつむり、相手が部屋で寝ている自分を覗いてドアを閉めたんだと思った。
そして彼女は普通に次のように考え、思う。
至ってなんの疑いもなくだ。
(あ!帰ってきたんだな。。
様子を見て、寝てると思い、また閉めたんだな。)
そして、おもむろに寝床から体を起こし、部屋を出た。
シーン・・・・
「あれ?、、さっき、帰って来たよね?」
彼女は、自分の体内にいる俺の仲間に声をかけた。
「あぁ、確かにドアは開いたぞ!?
なんだ?、、誰もいない・・・」
仲間は、彼女の体内から不審に思ったようだ。
ユリナは、入口や、勝手口の鍵を確かめると鍵はかかっており、
そして誰もいなくて、自分一人なんだと確認する。
仲間「あっれぇ?、、おかしいなぁ。
確かにドア、開いたぞ。」
ユリナ「そうだよね?」
とりあえず、お茶を飲み、座っていると、家族が、帰宅。
ユリナ「ちょっと、聞くけど、今初めて
帰って来た?」
家族「そうだけど。」
ユリナと仲間は???だ。
仲間「気のせいか?、、夢でもみたのか・・・」
彼女の体内の仲間は、不思議で仕方ない。
ユリナ「どう言うことですか?
気のせい?、、ですか?」
彼女は、俺達に向けて尋ねてきた。
・・・・気のせいではない。
今はお盆。
しかも、お帰りになるような頃。
「ご先祖様〜?」腑に落ちるのか、考え始めるユリナ。
「私の様子でも見に来たんかな?
だとしたら、、なんで?」
俺「横になってばかりだから、心配でもしたんだろ。」
と俺は彼女に話した・・・が、、
実はそうではないのだ。
確かにご先祖様。
だが、ご先祖様も人間と同様、良いご先祖様もいれば、ちょっと意地悪な方もいるわけで。
あの部屋を開けた時、何人かのご先祖様がいたのだ。
そして、彼らはこっそりと言っていた。
「まだ、生きてるか?」と・・・
彼らからの言葉の裏にある気持ちは、どう言うものなのかは、言わないでいよう。
この世を去る人が言うセリフ。
「ご先祖様がお迎えにきたから・・・」
ユリナ「えーっ!!、、じゃ、なに、
私を迎えに来たとかぁ??、、
はぁ!?、、、
言っときますけど!!
私!、こんな、お盆なんかに、この世を去るなんて!、、絶対に嫌だからね!!」
誰に言ってんだか・・・・
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