第41話 人間観察
俺はジャンだ。
作者、ユリナの作品にはお馴染みだな。
さて、ユリナは、販売員をしている。
様々な土地(関西)に出向いては、接客なわけだ。
商材は、食品である為百貨店に行けば、デパ地下と言うような場所に行ったりだ。
百貨店のイベント等にも参加したり。
前職は保育士であり、相手は小さな子供達と、その保護者の方々となるわけだが。
今のお相手は、老若男女様々な方々。
この販売員をし始めてから、ユリナは勿論だが、側にいる方々、ユリナの内側にいる俺などは、様々な角度から周りを見ている。
百貨店ならば、百貨店従業員の姿や他の店舗の従業員の姿。
そして・・・
お客様の姿だ。
百貨店と言えば、従業員の品格など
お客様に失礼ないように、教育を受ける。
ユリナのように例え短期間であっても、百貨店側から教育、研修を受けるように求められる。
お客様は、百貨店に並ぶ商品だけではなく、従業員からのその失礼ない丁寧な接客と言うサービスを求めても来られているとも言えるのだろう。
ユリナは、百貨店でも様々な百貨店へと販売員として行くわけだ。
土地が違えば、お客様の風格も違う。
ローカルな店舗ならば、カジュアルな感じのお客様だったり、
また、富裕層の土地へと行けば、ガラリとお客様の風格も変わる。
ユリナは、様々なお客様の姿を見て思う。
自分は、貧乏で育ち富裕層の方々とは、無縁に生きてきた。
だが、富裕層の土地へ行き、本当の富裕層と言われ、家柄等、上品さと言うのは、若い方ではなく、ご年配である
おじいちゃま、おばあちゃまの姿からわかると。
本当に気品高く、上品さを兼ね備えた方々は、姿は勿論だが、
とにかく、接客する従業員に対しても穏やかで優しいのだと。
ただの、お金持ちとは品格が全く違うのだと。。。
そして、ユリナは、京都で販売をしていた時、従業員の鏡のような社員を見つけた。
女性の社員の方で、立ち姿からとても綺麗であり、言葉づかいは勿論だが、
ユリナのような短期間での出店している店舗の販売員に対しても、
「この度は、出店して頂きありがとうございます。」
と挨拶をして来られる。
決して、担当社員ではなくともだ。
ユリナは、その百貨店の社員の姿を見ては、百貨店側の品格も問われるが、
お客様の品格も同時に、販売員からは、見られているのだと。
「ここは、客層が悪いわ・・・」
これは、他の店舗の従業員の声だ。
お客様が従業員を、見るだけではなく
販売員側もお客様の姿を見て、お客様としての品格を問うと言う事なのだ。
とある百貨店では、お客様がお客様に対して
「昔と違い、お客の層が変わった。
あんなお客と私達を一緒にしないで。」
そのような申し出から
別格の部屋にてお客様の対応がなされたと聞いたユリナだった。。。
なんともだな・・・
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