第4話 神社

かえるさんがドアを開けると〜

そこは、神社でした。



冬の間、ちょっと居眠りしていた

かえるさん。


目を覚ますと

神社では、賑やかに

豆まきが始まっています。


「鬼は〜外。

福は〜内」


かえるさんは、豆まきを見たのは

初めて。

豆が、バンバン飛んできて

びっくりです。


かえるさんは、ここにいたら

危ないぞ。


と思い、葉っぱの影に隠れようと

ぴょんぴょん走り出しました。



すると、かえるさんの横を

鬼さんが一緒に走っています。


「何してるの?」


かえるさんが聞くと


「豆まきだよ。

俺たち、鬼が、人間から

病気とか、嫌なこととか奪って

その家から持ち出すんだ。


人間は、その時に俺たちに

豆を投げる。

でも、嫌いだから、じゃないんだぞ。


投げるのが石じゃないのは、

俺たちに感謝してるからなんだ。

お土産のつもりなんだ。」


かえるさんには、鬼さんが

一瞬、悲しそうに見えた気がしました。



かえるさんは、鬼さんが

とても優しいので大好きになって

一緒に、逃げ回って遊びました。


そして

豆まきが落ち着いたら、

一緒に、豆を拾い集めました。

かえるさんは、持ちきれないくらいの

お土産を拾いました。


「また、遊ぼうね」

かえるさんが言うと、鬼さんは


「また、来年な」

と言いました。


かえるさんは

それからお家に帰りました。


「あー、今日も、楽しかった。」


おしまい。






このお話は、なんてことない話なんですが

子供がまだ2、3歳の頃

寝る前の本の読み聞かせのかわりに

聞かせていた創作物語です。


かえるさんがドアを開けると〜

から、始まって

ハッピーエンドで終わり

毎回、新しいストーリー を語る


というのが

子供とのお約束で

いつしか、子供も

かえるさんがドアを開けると〜

の物語を話せるようになっていました^_^


ふと思い出して

書いてみました。

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