第2話オムライス

第二話


私は、腕が石化している。今日は薬が効かないから手術をしてみるそうだ。私はそれまで暇なのでテレビを見ている。だが面白い番組はなくニュースばかりで飽きてきた。

......?急に音が流れてきた。緊急速報のようだ。火事がおきて中にいた人が死んでしまったらしい。なぜ火事がおきたんだろう。

そう考えていると、手術医がやってきた。

麻酔を打たれて私は眠った。起きるといつのまにか朝になっていた。手術が終わったのだろう。腕を見てみると無くなっていた。

薬は効かないから石化した部分を取ったようだ。そしてその代わりに義手が付けられている。腕を取ってから1日経って、石化しなかったから付けたそうだ。どうやら治ったらしい。

この結果から、一ヶ月しても石化しなかったら、足が石化した少年の足も手術するそうだ。

このまま人体石化症が無くなるといいが、病気は完全に無くなることはないから残念だ。

......さっきの少年が手術し終わったら話に行ってみようかな。せっかく治った同士だし、自分以外の石化した人と話してみたい。

ちょうど一ヶ月後、大事な話があるから少年の手術が終わったら一緒に聞くらしい。

仲良くなれたらいいな。最近はよく来ていた黒猫が来なくなって寂しいし。医師に話せるよう頼んでみよう。

もしかしたら、OKしてくれるかもしれない。「グー」...そういえば昼食がまだだった。今日の昼食は大好物のオムライスがある!嬉しいなぁ。

......でも、リハビリが終わったら退院しちゃうから、この病院のオムライスは食べられなくなっちゃうな。

まぁまだ一か月はこの病院にいれるし、いっか!私は、少年と一緒に話を聞くまでの間、そんなふうに色々考えていた。1ヶ月後、何が起こるかも知らずに。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

僕らの戦い 綿菓子 @cottonapple_

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ