4話

少し進むと結構大きな街があった。

スイレン「でっか。」

門番「お前ら身分証を見せろ。」

スイレン「すみません。身分証を持っていないんです。」

門番「はぁ・・・・・・まじか。なくしたのか?」

スイレン「いえ、我々は親に捨てられ、この歳まで街のそとで生きてきたんです。お金もないし、稼がなければと思い・・・・・・」

門番「わかった。街に入ってこの道を真っ直ぐ行けばでかい建物があるだろ?そこがこの街の旅人協会だ。そこで身分証を発行してもらえ。」

スイレン「わかりました。教えてくださりありがとうございます。」

門をくぐり、街の中に入る。そこは色々なもので溢れかえっていた。周りを見ながら門番が言っていたように真っ直ぐ歩いていく。

ミズキ「人酔い?しそう・・・」

カエデ「ねぇ!見てあの人。動物の耳があるよ!」

スイレン「詩音と似たようなもんだろ。」

カエデ「違うよ!詩音くんは狐だけど、あの人は熊だよ!?」

スイレン「ひっくるめると獣人だろ!」

シオン「ちょっと、先に身分証を作りに行かねぇと。」

スイレン「あ、そうだった。えーっと、この通りを真っ直ぐ行った先のデカい建物・・・・・・ってこれか。」

ミズキ「・・・・・・本当ですね。ここに旅人協会シュリグリフ支部って書いてあります。」

シオン「本当だな。じゃあ、入るか。」

ギィィィ、バタン。

建物の中に入り、受付と書いてあるカウンターに行く。

受付嬢「こんにちは。今日は何のご用事でしょうか。」

スイレン「あのぉ・・・身分証を発行してもらいたんですけど・・・」

受付嬢「わかりました。それではここに名前と、性別、年齢を書いてもらってもいいでしょうか?」

スイレン「わかりました。なぁ、皆の分俺が書いても良し?」

シオン「いいんじゃね?」

スイレン「りょ〜かい。」

四人分全て書いて、提出した。

受付嬢「はい、確認させていただきますね。・・・・・・・・・はい、記入漏れはないですね。では睡蓮様はこれに、瑞紀様はこれに、詩音様これに、花楓様これに血を垂らしてください。」

4人「はーい。」

プス、ポタッ。シュワァァ・・・

受付嬢「はい、これで登録は完了です。もしなくされた場合は罰金500リット支払ってもらいます。これはどの街でも一緒です。そして登録された情報ですが、全ての機関で共有していますので、他の街でなくしたときでも大丈夫です。」

スイレン「わかりました。あと聞きたいことがあるんですけど・・・・・・」

受付嬢「はい、何でしょうか?」

スイレン「この街に宿屋ってありますか?」

受付嬢「はい、ございますよ。・・・・・・ですが、虚空の微睡み屋しかないため、もう部屋が埋まってる可能性が高いですけれど・・・・・・」

スイレン「あ、そうですか。わかりました、情報をありがとうございます。」

受付嬢「いえいえ。では、貴方方の旅に幸があらんことを。」

ギィィィ、バタン。

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