藍色 #004C71

 わたしはみんなに殺されたかった。みんなの居場所を壊して、藍のせいでバラバラになって、みんながお前のせいだって言ってくれれば藍は楽になれたのに誰も責めなかった。責められて心も体も殺されたらそれで満足だった。

 実際は違った。誰も殺してくれなかった。藍を責める人なんていなかった。なんで誰も責めてくれなかったんだろう。藍はみんなに殺されて死にたかった。手を下してくれなくてもいい、が藍でいられなくなるように突き放してほしかっただけ。たったそれだけ。

 カッターを手にして手首に押し付ける。私はまた自傷に走る。

 誰も私を殺してくれないまま、は藍を殺せないまま、また中途半端に死にたがる。

 切り始める前に涙がボロボロこぼれて目の前が見えなくなる。嗚呼、本当にダメだな。カッターに込める手に力が入らない。もう切ることもままならないのか。

 

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