第17話 生
今日は12月25日。クリスマスだ。
去年は恋人がいなかったので部屋に引きこもってゲームをしていた。
だけど今年は違う。
午前中は俺の家で彩乃と遊んで、午後は真奈美とデートだ。
突如、家全体にインターホンが鳴り響く。
やっと来たか。
俺は自室を出て玄関に移動する。
玄関のドアを開けると、私服姿の彩乃がいた。
俺の顔を見て、彩乃は嬉しそうに笑う。
「雄太っ! おはよう!」
「うんっ、おはよう、彩乃」
彩乃が背伸びして唇を押し付けてきた。俺は彼女のキスを受け入れる。
ほんと、彩乃の唇は柔らかいなぁ。
彩乃とキスしながらミニスカートの中に手を突っ込んでお尻を触る。
ずっと肉付きの良いお尻を触っていると、彩乃がジト目で睨んできた。
「もう雄太ったら……どこ触ってんの?」
「別にいいだろ。彩乃は俺のモノなんだから」
「ったく、しょうがないなぁ……ちょっとだけだよ?」
「サンキュー、彩乃」
俺は自分の唇を彩乃の柔らかい唇に押し付けて、舌を差し入れる。
ずっと大人のキスをしていると、後ろから女の子の声が聞こえてきた。
「お兄ちゃん、なんで彩乃ちゃんとキスしてんの?」
俺たちは慌ててキスを中断して後ろを振り向く。妹の姿が視界に入った。
ヤバい、彩乃とキスしているところを妹に見られてしまった。
妹は俺と彩乃の関係を知らない。だから困惑していた。
「もしかして、お兄ちゃんと彩乃ちゃんは付き合ってるの……?」
「うん、そうだよ。最近付き合い始めたんだ。ねぇそうだよね、雄太?」
「あぁ、そうだっ」
俺がそう言うと妹は「えぇぇぇっ!?」と大声を上げる。
驚きすぎて口をポカンと開けていた。
「お、お兄ちゃんっ! 本当に彩乃ちゃんと付き合ってんの!?」
「まぁな」
「ふーん、そうなんだ。お兄ちゃん、可愛い彼女ができてよかったね。絶対に浮気したらダメだよ? わかってる?」
「あ、あぁ……分かってるよ」
妹の言葉に俺は苦笑いを浮かべる。
もう浮気してるんだよなぁ。
俺たちは家の中に入って、リビングに移動する。
妹と彩乃はリビングのソファに座って、楽しそうに会話していた。
妹と彩乃は昔から仲良しなんだ。
「告白はどっちからしたの?」
「告白は……アタシからだよ」
「えっ!? 彩乃ちゃんから告白したの!?」
「う、うん……」
「へぇ〜、そうなんだ。ねぇねぇ、お兄ちゃんとはどこまでしたの?」
「それは……」
「もうエッチした? たくさんエッチぃことしちゃった?」
「……」
妹が質問すると、彩乃は恥ずかしそうに答える。
そんな時間が続く。
しばらくして妹は家を出た。今から友達と遊ぶらしい。
家の中に俺と彩乃だけが残る。今日は父さんも母さんも仕事で家にいない。つまり、彩乃と二人きりだ。
「ねぇ雄太」
「ん? なんだよ?」
「そのね……クリスマスプレゼントがあるんだ」
「クリスマスプレゼント?」
「うん……」
彩乃はレジ袋の中から0.01mmの薄いアレを取り出す。それを俺に渡してきた。
「はい、コレあげる……」
「え? もしかして、これがクリスマスプレゼント……?」
「うんっ、そうだよ。まだアタシたち学生だから今日もこれ使ってエッチぃことたくさんシようね」
「……」
0.01mmの薄いアレが誕生日プレゼントなのか。これ喜んでいいのかな……?
混乱していると、彩乃が小首を傾げる。
「もしかして、生でしたいの……?」
「え……? 生……? いいのか?」
「うんっ、雄太だったらいいよ……今日はたくさん生でしちゃう?」
「……」
まだ俺たちは学生だ。
ゴムなしでエッチするのはリスクが高すぎる。けど、本能が『彩乃と生でシたいっ』と叫びやがる。
おそらく、俺が『生でエッチしたい』と頼んだら、彩乃は本当に生でヤらせてくれるだろう。
してみたいっ、生で彩乃の肌を感じてみたい。
本能が暴走して理性の壁が溶けていく。
クソっ、もうダメだっ、我慢できない。
俺は彩乃を押し倒す。
「……彩乃、生でするぞ」
「うん、いいよ……今日もアタシのことたくさん可愛がってね?」
「ああ」
今日、俺たちは生で繋がった。
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