第15話 パパの教会どこに建てるの?

 目を開けるとそこは…現実に戻っていた。

 そして、新たな魔法?お覚えた


「サリン…」


 パパは何か言おうとした…だが、なにお言うかも分かるし。

 俺は記憶を取り戻して、パパとママに言いたい事がある!


「お帰り!パパ!ママ!」


「ただいま!サリン!」


 30年ぶりのただいまが言えた!


「サリン…魔人の事どう思う?憎い?」


「ママ、憎くないよ!好きだよ!

それに、魔人の子と結婚して、子供も産んでいるんだよ?」


「そうね…後、封印していた記憶を解放したから、本来の魔力量になっているわよ」


 本当だ、魔力がある!


 完全回復


「パパ、なんか長い魔法?お覚えたんだけど…これなに?」


「それは、魔法を唱えるための詠唱だ。

記憶を封印され、辛い過去の記憶だとしても。

覚えたい!と思った者が使える魔法だよ」


「ありがとう…それじゃあ、行ってきます!」


「行ってらっしゃい、サリン」


 魔王ガザリン、お前を必ず倒す!


 神速×5倍


 アマン山にいる、ドラゴン達も戦っている!

 この新たな魔法は、長文詠唱だ…時間を稼いで貰わないと。


「なぜだ!?なぜ生きている!人間!

お前の体はボロボロのはずだぞ!

魔力もなかったのに…なぜだ!」


「奇跡…いや…真の俺に解放した!」


「なにバカな事を言っている!…だが…お前が復活して、なにになる?!

人1人の力じゃあ、なにもできねえ!

まだ、キングとクイーンが50万も活きている!」


「俺は…1人じゃない!

俺は…カザエシサのパーティーメンバー!

そして…勇者カタンと勇者マナの子供だ!」


「なら…お前を殺すだけだ!」


「ドラゴン達!ガザリンを俺の側にたどり着かないようにてしくれ!


「任せろ!サリン!」


「王宮にいる、魔人、人間は、ドラゴン達がいないから、結界を張って、自分の国を守ってくれ!」


「俺らの王宮を守るんだ!

これは…国王命令だ!

必ず…アマン国を守るぞ!」


「おー!」


「お前はなにもしないのか!?」


「するに…決まってるさ!」


「我が名はサリン!神、魔神に言う!俺は…辛い過去を封印して貰った!

だが…その辛い過去を見ても、魔人の事を憎みはしない!」


「なんだ!その…長文詠唱は!トカゲども!邪魔だ!退きやがれ!

おい!魔物ども!お前ら、キングとクイーンだろ!そんな結界破壊しろ!」


「そして…もう一回俺を…いや…この世界を守ってくれ!

俺はなんの罰でもくらう!

神よ魔神よ…ルールで封印している力を、解放し、魔王ガザリンを討伐してくれ!

解放!」


「辛い過去を見ても、何も恨まない者…

サリンよ!よくこの魔法を使った!後は任せろ!」


 ラシル様がそう言った瞬間…

 神様と魔神様が、魔王ガザリンと、色んな醜類の魔物のキングとクイーンを討伐した。


 俺は全ての魔力を使いきり、急に眠気が襲った。


 ん…あれ?全身が動かない?…どういう事ー!ちょっと待ってなにこれ!?


「え…ちょっと誰かいるー?」


 声をださないと分からない。

 天上は見た事がある!自分の部屋だ。

 出掛けたりしていなければ、誰かいるはずなんだけど…


「サリン!起きた!起きた!」


 ん?誰だ?この男…?

 不法侵入!?そんなはず無いよな…?

 だって…俺の生声知ってるもんな…?


「皆ー!サリンが起きたよ!」


「サリンー!」


 シズミ、エリス、アル、エミリ、エミル、ラル、ルラ…そして…男3人女4人…意味分からん!誰なんだ?

 え?俺の子供!?そんなはずないよな…寝すぎているもんな…

 それに、子供産めないんだし…俺が受けなら…やりそうだ…うん!

 でも…皆年をとった感じがしない…


「あの?…知らない男4人と女4人がいるんだけど?」


「え!?レド達の事忘れた!?

数時間しか寝てないのに!?」


 え?今…レド達っていた?


「俺の獣魔達なの?」


「そうなの!サリンの獣魔達なの!」


「え?じゃあ…なんで、人間と魔人の姿になっているんだ?」


「うちら、アマン様から教えてもらってたじゃん!」


 アマン様から?…ホワ…と…アマン様…そうか!

 人になる薬か!あ!だから、獣魔達は人の姿になっているんだ!


「人になる薬か!」


「そうだよ!そうだよ!」


「それじゃあ…俺達とベロチューするか!」


「俺達とベロチューするか!じゃないんよ!」


 俺達って事は…獣魔達は確定って事だろ?

 ラルとルラで30分…30分×8人=240分…

 1時間60分だから…4時間…!?

 シズミ達も会わせたら…30分×7人=210分…

 1時間60分だから…3時間30分…!?

 合計…4時間+3時間30分=7時間30分!?

 絶対嫌!後4時間30分で…半日じゃん!


「え…あ…いや…あの…シズミ達も…ですか?」


「え!?私達カップルでしょ!?

ベロチューもしてくれないなんて!?」


「う…シズミにそんな事いわれたら…

分かったよ!何分だろうがしろよ!」


「じゃ、皆が話し合っていた、30分でするって事でいいんじゃよな?」


「じゃあ、サリン…いただきまーす!」


 あれ?…てか…シズミとベロチューなんて…何年ぶりなんだ?


 7時間30分後


 最後の、ラックとのベロチューが終わった。


「は…は…は…もう…らめえ…もう…ゆるひれ…」

 [は…は…は…もうだめえ、もう許して]


 7時間30分もベロチューなんて…喉が乾くし…それを伝えたら。

 なら、唾飲んで?って言われて、飲むしかないし…

 飲んだら、笑顔になりながら…

 飲んでくれた!飲んでくれた!唾美味しい?

 て言われるし…これを毎日…もう…俺の水分補給が、皆の唾になるんじゃ…

 考えたくない!考えたくない!考えたくない!考えたくない!考えたくない!


「え!?パパ達とはしてくれないのか?!」


「どうひて…パパ…と…ママ…と…らひる…ひゃま…が…いるの?」


 [どうして、パパとママとラシル様がいるの?]


「カタンとマナの教会をどうするか、サリンに伝えてないらしいからな、それを伝えに来たらしいぞ」


「じゃあ…なんで、ラシル様いるんですか?」


「これを渡に来ようとしたからな」


 ラシル様はそう言い、薬を見せた。


「あの…その薬は?」


「これは、長文詠唱を使ったら、体は動かないからな、それを治すための薬だ。

風呂とか入りたいだろ?」


「はい!入りたいです!」


「じゃあ…口移しするな!」


「え?」


 なに言ってるの?ラシル様…口移し?

 体は動かないけど、飲ませてくれればいいじゃん!

 もしかして…その薬って…口移しじゃないと飲めないの!?


「口移しじゃないと飲めないんですか?」


「そんなわけないだろ!

口移ししたいからに決まってるじゃないか!」


 まじかよ!違うのかよ!


「ラシル様!口移しは、親がすることなので、俺がします!」


「なに言ってるの!ここは、母親がするものでしょう?!

サリンは男なんだから、女の口移しを喜ぶのよ!」


 言いあっているー!

 普通に飲ませて欲しい…普通に飲みたい…


 (ラックは言いあいに、参加しなくてもいいの?)


 (僕はいいかな、30分ベロチューできたし。

 じゃあ、僕は住みかに戻るね)


 (住みかは、ドラゴンの姿で入るの?魔人の姿で入るの?)


 (気分かな、今日は魔人の気分だから、魔人の姿で生活かな)


 (そうなんだ、じゃあね)


 (うん!明日もベロチューお願いね!)


 そうか…毎日か…


 3人の言いあいでは決まらず、じゃんけんで決めた。

 そして勝ったのがラシル様だ。


「じゃあ、サリン、いただきまーす!」


 口移しなんだ、すぐに終わるだろ。


「サリンなんで辞める?」


「もう薬は飲み終わったからです!」


「なに言っているんだ?

30分もたっていないんだから、ベロチューするに決まってるだろ?」


「え?」


「じゃあ、再開だ!」


 え?30分…パパとママもする場合は…

 30分×3人=1時間30分!?


 ラシル様との、ベロチューも終わった。


「パパ…と…ママ…も…しゅる…にょ?」

 [パパとママもするの?]


「もちろんだ!俺らは親だ!

30分のベロチューに参加するに決まっているだろ!」


「ごめんね?サリン…私達が終わったら風呂だから!」


 ママ1時間ですよ!?風呂入るために、1時間って…マジですか!


「じゃあ、サリン、いただきまーす!」


 3人とのベロチューが終わった。


「じゃあ、風呂に入ってきますね!」


「入り終わったら、教会の事で話したい。

時間はあるか?」


「はい!全然時間あります!」


「じゃあ、お風呂終わったら、食卓に来てね?

待ってるから」


「了解です!」


 俺は風呂に向かった。


 あ…風呂沸いてるのかな?

 沸いてなかったら、パパ達の話しを聞こう。


「あ!サリン、風呂は沸かしておいたわよ」


「ありがとう!シズミ!」


 ありがとう!本当に!


 やっぱり風呂は気持ちがいい…

 そういや…今日合計で…18人…

 18人×30分=540分

 540分÷60分=9時間

 後6人で半日ベロチューなの!?

 でも…俺の事が好きな人はこれ以上いない!

 半日ベロチューしなくて良かった!

 パパの教会か…なんで、パパが魔神になったんだろ?

 それに、全属性の魔神って…元々いなかったんだな。

 いたら、パパがならないもんな。

 そろそろでるか!


「パパ、ママ、お待たせー!」


「1日ぶりの風呂は気持ち良かったか?」


「うん!風呂は最高!

それで、教会の話だよね?」


「そうそう!カタンの教会なんだけど…ここでいい?」


「ここ!?この家!?」


「そうだ!この家!」


「え!?パパとママが住んでた家じゃなくていいの?

てか、ちゃんとした、教会建てないの!?」


「国作る場所ないしね。

それに…作るのがめんどくさいのよ。

それと…私達の家ここよ?」


「え?!ここ?」


「そう!昔のサリンみた時に、この家と色とか似てなかったか?」


「あ…確かに…」


 でも…アシン様のお兄様が亡くなって、住んで欲しい!

 と言われて住んだよな?あれ…もしかして…?


「アシン様から、お兄様が亡くなってって、言われて住んだんですけど…もしかして?」


「ああ!そのもしかしてだ!アシンは俺の弟!

そして…魔王ガザリンが、俺の兄」


 魔王ガザリンがパパの兄!?

 魔王になるには、国の王にならないといけないから…ガチなんだ…


「俺は全然いいですけど…シズミ達に聞いてもいいですか?」


「シズミちゃん達からもOK貰ってるわよ!」


「あ!そうなんですね!

じゃあ、俺は魔力草作りにいきますね」


「あ!ちょっと待った!サリン!」


「どうしたんですか?パパ」


「魔力草は1週間作らなくていい!」


「なぜですか?記憶を解放した者は、魔力を飲むと、体が壊れるから。

1週間は飲んだら駄目らしい」


「じゃあ、1週間は作ったら駄目なんですね?」


「そういう事だ!

そして、魔物達も、キングとクイーンが討伐されて。

討伐された時の魔力が魔物を産んだ」


「神様と魔神様が、魔物を住みかに移動させてるから。

念のために、魔力は残しておいた方がいいわよ!

キングかクイーンが産まれたら、大群で攻めてくるからね」


「了解です!」


 じゃあ、1週間…スローライフができるぞー!


 記憶を解放して、魔王ガザリンを討伐しに行った、サリンを見届けて。

 カタンとマナが話し合っていた事。


「サリンが、魔人の事を憎んでなくて良かったよ」


「そうね…ここで話す事じゃないんだけどいい?」


「ん?なに?」


「カタンの教会どうする?」


「サリンの家でいいんじゃないか?

てか、教会建てたくないな…孫と暮らしていたい」


「それは分かる!孫と暮らしていたいわね。

孫何人作るつもりなのかしらね?」


「何人なんだろうな。

もしかしたら…サリンが産むがわかもな」


「そんな話ししてないわよ?

ラシル様と子供産んだらどうする?」


「産む前に、神様、魔人様に怒られるでしょ」


「そうよね」

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