第3話 照らす
帰ってきたばかりでは家の中も冷えきっている。吐く息も白い。
その白い息がなんだかふわふわとしたモノにまとまって廊下をはずんでいく。部屋のドアの前で上下に跳ね、ドアが開くのを待っているかのようなしぐさをする。
ドアを開けると部屋の中を飛びまわる。楽しそうだ。わたしもなんとなく楽しくなってくる。
そうそう、今日は楽しいことがあったんだ。さっき寄ったコンビニで横柄な客を見た。それで嫌な気分になってしまったけれど、今日は同僚と思わぬ共通点で盛り上がったんだった。
ふわふわとした白いモノは跳ねまわっているうちに次第に小さくなっていった。
消えていくその姿にわたしは声をかける。
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