第15話 直接対決… その3
僕は少し心を落ち着かせる意味でも少し待ったが
一向に戻って来る気配がないので支払いを済ませて外に出た。
するとまくしたてている夏美と俯いている同居人が居た。
僕は夏美に近づいた。
「もう本当最低!!!本当どうしようもない男!!!」
夏美は顔を真っ赤にして怒っていた。
そして同居人は今にも泣きそうな顔をしていた。
「…でも…こんなどうしようもない男、私以外に面倒みれないよ!」
夏美は同居人に憐れみの目を向けた。
その言葉を聞き、同居人は半泣きになりながらも期待に満ちた目を見せた。
僕はその光景を見て、本気でブチ切れた。
「いい加減にしろよ!!!
面倒見れるのは私だけ?
だったら何で最初に助けなんか求めたんだよ!!!
1回破局を迎えた時も何で追いかけて来たんだよ!!!
そんな風に思うなら最初から人を巻き込むなよ!!!」
すると夏美は僕にすまなそうな顔をして
同居人の背中を押した。
「え?一緒に来てくれるんじゃ…」
同居人は悲しそうな顔を向けたが、夏美は
「もう…行って!!!
私はここに残る。まーくんと一緒に!!!」
その言葉を聞いてトボトボと同居人は帰って行った。
はぁ…僕はため息をついて
夏美の手を握り家に帰った。
部屋に入ると、お互いに無言だったが急に夏美は僕を見て言葉を発した。
「…色々と聞いて驚いたと思うけれども…いきなり全部私に求めないで…」
「は?どういう意味?」
「…私の性癖の事…男の人のモノをって…別に私…
そんなに軽い女じゃないから…」
僕はやっぱり価値観の違いに愕然とした。
「あのさ…第一声…帰って来た言葉が…それなの?」
僕は呆れて言った。
「え?でも…あんな事聞いたら…まーくん嫉妬して
自分にも同じ事やってもらいたいって思うんじゃ…」
「そんな事、思わないよ!!!
いい加減にしてよ!!!
こっちは心配で心配で堪らなかったんだよ!!!
この1週間僕がどんな思いをしていたか分かる!?
どんなに胸が張り裂けそうだったか分かる!?
やっと会えたと思ったら…夏美の聞きたくない事も聞かされて…
僕がどんな思いで聞いていたと思ってるの!?」
僕色々な感情が交じり合い、涙が止まらなくなった。
「……ごめん…なさい…」
夏美も流石に悪いと思ったのか僕の腕の服を掴み謝った。
・・・
暫く僕らは元気なくお互いに無言になっていたが、夏美が動き出した。
「晩御飯…作るね。」
「…疲れているだろうからコンビニで買ってくるよ?」
「…随分まーくんに迷惑かけたし…私が出来る事ってこの位だから…
それに…まーくんはこういうのが一番好きでしょ?」
そう言って夏美はニコリと笑った。
「…そうだね…」
久しぶりに食べた夏美の手作り料理は美味しかった。
それから夏美はお風呂を沸かしてくれて、僕は早速入らせて貰った。
本当に疲れる一日だった。
嫌な事も知った。
ただ…夏美が僕の元を去らなくて本当に良かったと僕は心の底から安堵していた。
するとガラガラとお風呂のドアが開く音がした。
「一緒に入ろ♪まーくん」
夏美が入って来た。
「え?」
僕が戸惑っていると
「…ダメ?」
夏美は上目づかいで聞いてきた。
「そんなことない…けど…」
僕は夏美をなるべく見ない様にした。
夏美は体を洗いながら話しかけて来た。
「まーくん…今日は本当に…ごめんなさい…
一番辛いのまーくんのはずなのに…凄く冷静に見えてから…
私…甘えちゃって…
まーくんだって…泣き叫びたかったよね?怒りたかったんだよね?」
僕は泣きそうになりながら
「…うん…」
とだけ返事をした。
暫くすると夏美は
「まーくん、浴槽に腰かけて。」
と言ってきた。
僕は言われるままに腰かけると
夏美が浴槽に入って来て、僕のモノに顔を近づけた。
僕は驚いて
「え?そういうの嫌って今日…」
僕の返事を聞かず、夏美は僕のモノを含み…
僕はそのまま欲望を夏美の口に吐き出した。
夏美はそれを僕に見せると、
「ふふっ…」
嬉しそうにそれを全て飲み干した…
僕にとってはAVの世界でしかありえない非日常的な世界で
僕はまたしても何とも言えない優越感に心を震わせてしまった…
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