第3話 衝撃…
何か言い辛い事情があるんだろうな…
どんな事なんだろう?
僕はドキドキしながら電車で家に帰った。
家に帰り、メールをチェックすると
夏美ちゃんからメールが来ていた。
そこには驚くべき内容が書かれていた。
『『 私は今…男の人と暮らしています。
その男の人とは、彼氏と彼女の関係でした。
でもその彼は…就職活動が上手くいかなくて…留年して大学にいます。
彼のプレッシャーは相当あり…だんだん私にきつく当たるようになり…
暴力も受けるようになりました…
今ではもう生傷が絶えない状態です。
私の中ではもう彼は彼氏ではなくなりました。
今こうして貴方に連絡できるのは、
彼が気分転換の為海外に旅行に行っているからです。
彼は3日後に帰ってきます。
私は…助けて欲しいと思ってます…
こういう状況を隠して貴方に会う事が心苦しくなって…正直に告白しました…
この話を聞いて、又、会いたいと思って下さるならば…
この番号に電話を下さい… 』』
自分で言うのもなんだけど…僕はこれまで荒波のない人生を送って来た。
コツコツと努力を続け、会社も所謂一流企業と呼ばれる会社に就職する事が出来た。
正直こういう話とは無縁の世界で生活してきた。
だから最初に僕は直観的に
『『 絶対に関わるべきじゃない!!! 』』
そう思った。
確かに彼女は僕が今まで会った中で一番可愛らしい女性だし、
この出会いを大切にしたいとは思った…
だけど、今日初めてあった人だし…
暴力を奮う人間って事は…彼は危ない人なんだろうし…
現時点でほぼ他人に近い僕がわざわざそこに絡み、リスクを冒すのはちょっと…
けど…彼女は助けを求めている…
別れ際の彼女の切なそうな顔が頭から離れなかった…
もし僕が彼女を見捨てたら…彼女はどうなってしまうのだろう?
何か自分が逃げているようで…その先の人生で正しい事が出来なくなりそうで…
僕は迷った。
そして、直接助ける事は出来なくても、
話だけでも聞いてアドバイス位できればと思い、
電話をかける事にした。
「プルルルル~ ガチャ!」
「あの…先ほど会ったものですけど…」
「あっ…良かった!
まーくんなら…きっと電話をくれると思ってた…」
「買いかぶらないでよ…
正直…迷ったよ…
けど…話くらいなら…何かアドバイス位なら…って思ってね…」
「そっか…うん…ありがとう…」
「その…夏美ちゃんの実家に帰るのが一番の方法だと思うんだけど…
それは出来ないの?」
すると彼女は自分のこれまでの生い立ちを話してくれた。
彼女は岩手の出身で、東京の専門学校に通いたくって
相当無理して東京に来たらしい。
でも、事情があり、専門学校を辞めてしまい、
相当無理して家を出た手前、今更簡単に実家に泣きつくことは出来ないらしい…
金銭的にも厳しくて、保証人も居なくて、
彼の事は嫌いでも、そう簡単に出て行く事も出来ずに
これまで過ごしてきたとの事だった。
当時はラインなどもなく、長電話もそれなりにお金がかかる事だったので
その場では翌日又会おうという事で話を終えた。
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