神が作った異世界でほのぼのする予定。

第39話 運動会 午後の部 エキシビション

ぼちぼち腹を満たした私たちはコロシアムへと戻った。

このコロシアム作ってこれでおしまいじゃもったいないから戦闘訓練にでも使うか、と思いながら実況席へと戻る。

するとニーナとナキリが近づいてきた。

「エル様お願いがございます。」

「んー？」

「私とナキリの２人はタイマンに全力を注ぎたく思います。なので集団模擬戦闘では戦闘に参加せずにいたいのですが…」

「じゃあ、いっそタイマンやって終わりにする？」

「え？…まぁ　私はそれでも構いません。」

ニーナは答えた。

「運動会に出ていない者はどうしたら良いかと…」

ナキリが少し困っている。

「それなら私が戦うよ、最近全然動いてないし！」

みんなの試合をみてて少し血が滾っているのだ。

「！？」

「ずるい…私も手取り足取り戦いたい…」

どこからか出したハンカチでキーと食いしばるニーナ。

顔こえーからやめろそれ。

「それなら私の部下も喜びます！」

と嬉しそうナキリであった。

ということで、私と戦いたい人を募集した結果エルフィリアからはオルガ、ナキリ組からはアカネが手を上げた。

なので、まずは私が戦います！

「午後からの予定を変更して、ご主人様であるエル様とエルフィリアからはオルガ、ナキリ組からアカネのエキシビションマッチを開催します」

一試合目　エル様ｖｓオルガ

オルガっていう子はあんまり知らないんだよなー。

「よろしくねー」

と私が言うとオルガは私を鋭く睨んだ。

なんかしたかなと思っているとオルガはつぶやく。

「私のニーナ様が崇拝するご主人…許すまじ…」

あーそういう感じね…。

「じゃ…じゃあお手柔らかにー」

返事はない…。

「初め！」

オルガは私に突っ込んでくる。

とても反応できない私はバリアを張る。

「クッ硬い」

ナイフでバリアを斬りつけるオルガ。

物騒だなぁ…。効かないけど。

するとオルガは距離を取り呪文を唱える。

フゴフゴなんか言ってる。ちょっとおもろい。

すると３ｍぐらいのゴーレムが完成する。

「ふははは！しねー！」

と楽しそうに叫ぶオルガだがすごい疲れてそう。

しかし、バリアは壊れない。

どんまい。

じゃあ私の番だ！

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私のゴーレムが完敗した。

私のほぼ全部の魔力を使って作ったゴーレムが…

すると私の嫌いな奴がニヤッと笑い魔法陣を２つ展開した。

なんだあの魔法陣は…。見たことがない。解析しようするが理解できない。

すると魔法陣から可愛らしいマスコットのようなキツネが出てくる。

「なにをふざけている！」

私は声を張り上げる。

「えー？これからだよーみててごらーん」

とふざけた声で話す彼は行けとキツネを２匹を向かわせた。

対してスピードもないキツネをナイフで切る。

すると、きゅ～と可愛らしい声を上げて消えていく。

罪悪感がすごい…なんて非人道的な魔法なんだ…。性格の悪さが伺える。

「じゃあ、次は倍ね」

そう彼が呟くと魔法陣が４つになった。

愛くるしいキツネが４匹突っ込んでくる。

私はまだ戦える。ニーナ様に私が戦えるところを見てもらいたい。心を鬼にしてキツネを切る。

きゅ～きゅ～

煙になっていくキツネ達。

「今度は４倍」

１６個の魔法陣が出てくる。

クッ…

きゅ～きゅ～きゅ～きゅ～きゅ～きゅ～

「いつまで耐えれるかなー？」

１００は越えているであろう魔法陣を展開し、ニヤッと笑う彼は魔王そのものだった。

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「勝者　エル様！」

「フッ…敗北をしりたい」

私はかっこいいポーズをとるが、レストランで働いている方々や戦闘メイド達以外からのブーイングがすごかった。

頑張ったのにあんまりだ！！

あまりのブーイングに二度と使わないように決めた。とっても可愛いんだけどな…倍々キツネシステム…

「お主…性格悪いというか…性根が腐っているというか…」とマオに言われる。

お前もまぁまぁ悪いし腐ってるからな！！ばーか！！わーん！！

すこしショックを受けたが次の試合を始める。

二試合目　エル様　ｖｓ　アカネ

「よろしくー。服にあってるよー」

私があげた服を着こなしているアカネ。

「ありがとうございます。大切に着させてもらってます！」

ペコリとお辞儀をするアカネ。とってもいい子だ。

「初め！！」

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私は腰に差した日本刀を抜く。

するとエル様は私をジロジロみたあとに魔法で日本刀を作り腰に差した。

なぜ？そんな考えがよぎる。

しかし、今は自分の事を考える

私はあまり楽しい人間ではない。

自分でも思うつまらない人間だと。

奴隷になるのも頷ける。

でも私は努力をした。少しでも強くなるために。

奴隷になった時、今までの私を捨てた。少しでも強くなるために。

すべての考えを捨てる。少しでも強くなるために。

この一撃にすべてを賭ける。少しでも強くなるために。

この一撃が…今の私の全部だ。

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刀を抜いたアカネちゃん。

アカネちゃんの日本刀かっこいいから私も真似しよう。

ささっと魔法で日本刀を作って腰に差す。

私が刀を作った後少し驚き目をつむった。

そこから微動だにしないアカネちゃん。

「んー？」

なにしてるんだろう。

カッと目を開くアカネ。

やばいと思った私は……

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私は目を開き渾身の一撃を…

体が動かない…。

エル様を見る。

「ここは私の#領域__テリトリー__#だ」

そう呟いたエル様はすこし屈み日本刀に手をかける。

少し手を動かしたエル様はそのまま上体を起こし背を向けた。

「え？」

気づくと私は痛みを感じ意識が飛んだ。

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