シルビア・ノートン 01
私はシルビア・ノートン。
ロナバールの魔法協会本部に勤める正規の魔道士です。
魔道士としてやりがいのある仕事はしているけど、最近はちょっと寂しくもあるわ。
仕事仲間や友人には恵まれているのだけど、素敵な出会いがないの。
魔法学校で一緒だった友人たちもどんどん結婚してしまうし、このまま出会いがなかったらどうしましょう?
でも、この間とっても素敵な子に会ったわ。
私好みの若い少年で凄く可愛い子!
ああ、私の保護欲がそそるわぁ~
どこからやって来たのか分からないけど、魔法協会を訪ねてきて魔法の事を知りたがっていたの。
後で年齢を聞いたら15歳だと言っていたけど、もっと年下に見えたわ。
しかもとっても可愛らしくて素直で良い子!
その上聡明で、何だか時々自分より年上と話していると錯覚してしまう時もあるくらい。
また会えたら良いなと思っていたら、その日の夕方に偶然、居酒屋で会えたわ。
キョロキョロしてどうしたら良いかわからない様子だったから、私達のテーブルに呼んであげたら子犬みたいに喜んでやって来たわ!
ああ、何て可愛いの!
ホント、このままお持ち帰りしたいと思ったくらいだわ!
しかもこの子まだ魔法学校へも行った事がないのに、火炎呪文はおろか、タロスまで出せるってどういう事?
仲間を欲しがっているみたいだったから奴隷やジャベックの事を教えてあげたけど、本当は私がそのまま仲間になってあげたかった位だわ!
だけど、エトワールの視線が怪しいし、ここは我慢ね。
でも酔った勢いで思いっきりしがみついちゃおう!
えいっ!えいっ!
うふふ・・・私に胸を押し付けられて、この子照れてるわぁ~
やっぱりこの子最高・・・・
・・・失態だったわ・・酔っていたとはいえ、エトワールはともかく、あの子にまで世話になってしまったなんて・・・
あの子に対する私のイメージが・・・また会えるかしら?
でも、エトワールが気を利かせて、何かあれば私達の所に来るように言ってくれたみたいだから良かったわ。
ナイス!我が親友!
しばらくあの子に会わないと思ったら、いつの間にか奴隷を連れていたわ。
でも仮奴隷なんて聞いた事がないけれど、何故、すぐに買わないのかしら?
しかも顔を魔法で隠すほど、正体を隠していて、怪しい人・・・女性なのは間違いないみたいだけど、ずいぶん背が高いわね?
それに大きな胸・・・
この子もやっぱり胸が大きい方が好きなのかしら?
でもそれなら私にも自信はあるわ!
・・・しくじった!
驚いたわ!まさかあのエレノアさんがエルフで、しかもあんな美女だっただなんて!
細身のエルフがあんな巨乳なんて反則でしょ!
シノブ君もあんな幸せそうな顔をしちゃって・・・
それにあんな可愛い顔していても男ですもの・・・
やっぱりする事はしちゃっているのよね?
ああ!私のシノブ君が!
あの美女エルフにいいように!
くう~
いいえ、シルビア、嫉妬は醜いわ!
それに別にあの二人が結婚した訳じゃないんだし、問題はないわ!
勝負はこれからよ!
きっと・・・・
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