第9話 いくじなし・レポート 2

 『小説家になろ〇』さんをのぞきにいって、いきなり、長編作品の編集・投稿の違いに、ビビりまくりブー、になった私。


 そこで『小説家になろ〇』さんで投稿されている、人気の作品の内容についても調べてみた。


 そして、泣きたくなるような結論に達した。


 いわく「最初に死体を転がせ」ということらしい。


 もちろん、本当に死体を転がすわけではない。(いや、作品によっては、死体でも、ゾンビでも、ロリエルフでも、ゴロゴロ転がしていいのだが)


 冒頭がめちゃくちゃインパクトのある作品でないと、だめだ、という意味だ。


 ゆったり始まる大河小説的なものは、web小説ではウケない。


 つまり、ダメ、なのだ。


 前半に伏線を張って、後半になってから回収するタイプの長編は、回収する前に、読者さまがバイバイさよならと離れていってしまうらしい。


 なので、私の長編『ギリシャ物語』は、ダメ。


 少なくとも、冒頭を大幅修正しないと、web小説ではダメな良くない例、とわかった。

(『ギリシャ物語』の冒頭、大幅修正しましたっ! 内容も全面改修して、めっちゃ面白くて読みやすいよっ! どうか皆さま、敬遠しないでぇぇぇ。)


 かつての某テレビ番組の「しく〇り先生」のようなものである。


 忙しくて気の短い大多数の読者さまは、物語が面白くなるまで待ってはくれないのだ。

 

 衝撃的な状況に置かれた特徴あるキャラを、ガツンと冒頭に持ってきて、読者さまがキャラに感情移入し、応援したい、とか、どうなってしまうのか続きを知りたい、と思ってもらえるような話でないと、web小説では受け入れてもらえない。


 それから、初期ブースト、という、最初に集中連続投稿をして読者さまを集めるテクニックを使うためには、かなりの量のストックが必要のようだ。


 私の短編集『ウチのクセモノ!』(24話)や『ウチのクセモノ! 2』(20話)や『本屋のケンサク』(7話)くらいの量では、初期ブーストをかけて、それから連載を続けるにはとうてい足りない。


 以上により『小説家になろ〇』さんに投稿するまでもなく、事前調査だけで、私の手持ちの作品では全く通用しないことがわかってしまった。


 撤退するしかない。


 こういうことはカクヨムさんでも勉強させてもらって、うすうすわかってはいたのだが、改めて他のサイトさんでは、web小説に特化した特徴が好まれることが顕著けんちょである、ということを、パシッ! とひっぱたかれる感じで学んだのだ。


 何も調べずやみくもに投稿してたら、


「ばっかもーん! 歯ァくいしばれー!」


 と、怒鳴られ、ガツン!! ガツン!! と殴られ、顔は腫れあがり、両目パンダになっていたことだろう。


 私はカクヨムさんで、甘く優しいカクヨムの作家さまたちに見守ってもらえて、幸運なだけだったのだ。


 はい、今回の『いくじなし・レポート』の最終結論は、


「お外は、すごく寒いよう~、厳しいよう~、怖いよう~、ぜんぜん無理だよう~」である。


 それでお外のあまりに激しい強風で、活動の方向性を決める風見鶏は、根本からポッキリ折れてふっとんでしまった。


 ふっとんだ風見鶏が冒頭わたしのあたまに突き刺さって、だらだら血を流しながら、


「方向性どころか、もはや前が全然見えない――――――っ!!」


 と、叫んでる場面シーンから物語が始まっていたら、インパクトがあるだろうか、と考える私は、クセモノ! である。



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