第6話 コンテスト

 今現在、ここで一番の話題は、カクヨムコン8だろう。


 私はきっちり、カクヨムコン8でもやらかした。


 きっかけは近況ノートである。


 ある作家さまが、


「ウチのクセモノ! がカクヨムコンの短編で、〇〇位にランクインしていますね」


と教えてくださった事だった。


 私は礼を言ったものの、実は自分の順位を知らなかった。


 カクヨムコンの順位を見られるということすら、知らなかったのだ。


 しかし、このことで順位を見られることがわかったので、見に行った。


 ほんとだ、〇〇位だ、と嬉しくなった。


 だが、どうも周りの様子が変なのだ。

 

 透き通った羽のついているかた。

 ローブを着て魔法陣を描いておられるかた。

 ドラゴンを連れた中世の騎士のようなかた。

 戦国武将のようなかた。

 どうみても殺し屋とかそういう危なそうなかた。

 化け物か妖怪としか思えないかた。

 宇宙服を着ておられるかた……


 私ひとりが、普段着にエプロンといった普通の人間なのだ。


 ディ〇ニー映画などでアニメの中に実写人間がいる、あの感じなのだ。


 もう皆さんにはおわかりだろう。


 私はカクヨムコン短編の、総合エンタメ部門に、間違えて応募していたのだ。


 ウチのクセモノ! はエッセイ・ノンフィクションなので、令和の私小説、という部門に応募しなくてはならなかったのに……


 説明を読んでみると、応募部門を変更すると、今までのスコアは全てリセットされて不利になるので、応募するときは慎重に、とちゃんと書いてある。


 あああああああああ。これが絶望というやつかっ。


 この事態が判明しても、私はショックでしばらくは部門変更できなかった。


 いっそこのままいっちまうか? フィクションをノンフィクションにするのは無理だが、ノンフィクションをフィクションにするのは可能ではないか?


 うさぎ年になることだし、実はこれノンフィクションじゃなくて、全部嘘でフィクションだぴょーん、などと誤魔化せないか、とまで考えた。


 だが、いくら馬鹿馬鹿しい内容でも、ウチのクセモノ! はやはりリアルで愉快な奴らが集う、ノンフィクションである。


 数日後、私はあきらめて部門変更した。


 初心者の皆さま。


 コンテストの応募部門は、慎重に慎重に選びましょう。


 私のノンフィクションな絶望を、無駄にしないでください、うううっ……


 フィクションだぴょーん、で誤魔化せないノンフィクションは、クセモノ! である。

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